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岩波文庫
明治詩話

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  • サイズ 文庫判/ページ数 497,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003119914
  • NDC分類 919.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

大沼枕山・森槐南ら明治の忘れられた漢詩文を素材に、当時の世相風俗を描き、その再評価を提唱する。(注・解説=成瀬哲生)

内容説明

漢学者・木下彪(1902‐99)が、忘れられた漢詩文の再評価を提唱した評論。大沼枕山・森槐南らの漢詩文が織り成す、明治前期の世相・風俗や日中漢学者の交流を描く。

目次

巻之上(大沼枕山東京詞三十首;東京遷都;御酒頂戴 ほか)
巻之中(明治文学;明治漢学者;漢学塾 ほか)
巻之下(絶海熊野三山詩;清国公使何如璋;使東述略 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

零水亭

24
上巻は維新後の変化や西南戦争までの混乱、下巻は当時の中国の外交官と日本の漢詩人の交流について書かれています。自分は当時の風習・文化を記した中巻が最も好きで、牛肉店や風呂屋の描写が特に面白かったです。幕末・明治維新の頃に西洋の文物が流入し、それまでの日本固有の文化と混ざり合い、詩(特に詠物詩)の材料には事欠かなかったのでしょう。 (個人的な話で恐縮ですが、長女が生まれた年にこの岩波文庫版が出ました。)2015/10/11

大臣ぐサン

4
漢詩などと言うものは、髭を生やした中国の爺が林の中で世を憂いながら吟じた、つまらないものだとばかり思っていた。だがしかし、この書は何と表情豊かな事か。この書には明治時代に吟じられた漢詩が収められているのだが、戊辰戦争で敗北した将が吟じたもの、西郷隆盛を馬鹿にしたものなど、政変に関するものもあれば、遊郭や銭湯、陸蒸気や人力車など風俗に関するものもあり非常に多彩。明治とは徹底的に西洋の模倣の時代であるが、その時期に漢詩という形式がこれほど隆盛したのは、古き日本の文学が打ち上げた最後の花火なのかもしれない。2015/07/05

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