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岩波文庫
新編明治人物夜話

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  • サイズ 文庫判/ページ数 448p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003115336
  • NDC分類 281.04
  • Cコード C0195

出版社内容情報

生涯,ひたすら書物を読み,そこから得た材料を整理して,書きたいことを書き続けた森銑三(1895―1985).明治の人物に関する遺事・逸聞を,引用をふんだんに交えながら書き綴った,折々の文章39篇から成る「人物素描集」.

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

55
再読☞4大新聞『郵便報知新聞』『朝野新聞』『読売新聞』『日日新聞』(29頁)。50を過ぎて、地位らしき地位を得てから、先生は結婚。しかし、それで購書欲が衰えるものではない(223頁)。狩野亨吉先生は、政治家か何かのように、清濁併せ呑むのではなかった。肚(はら)の底から嘘で固めて、この世を虚偽で渡って行こうとするような、ずうずうしい徒輩が大嫌い(361頁)。心したいですな。2022/02/03

lily

32
今では研究者からでさえ、さっぱり光が当たらなくて人格者でもあり文人でもあった明治の人々を豊富な題材と視点から愉しくまとめあげた唯一無二の本だろう。漱石の全集に漏れた重要な随筆もあれば永井荷風の青年のようで柔和な人柄をべた褒めしたり、明治の活気ある雰囲気と生きた人間を直に味あうのに最も合う逸品だ。益々岩波文庫の緑帯も読破するしかなくなってしまうなあ。万歳だなあ。2019/06/26

壱萬参仟縁

32
ひたすら読んで、好きなことを書く(表紙)とは、理想的な物書きであろう。その点、研究論文はそうした自由がありそうでいて、実は先行研究を踏まえないと新たなことは言えないので息苦しいかも。紅葉、露伴、子規、漱石、緑雨が慶應3年生まれで偉観(144頁)としている。確かに。ダダイスト辻潤 のところでは、書物を読むことは、ヒマ潰しには一番いい。オッポリ出しても本は文句を言わず、怒りもしない(215頁)。そうだよな。擬人法は無用だな。気づいたら読めばいいだけだから。2013/04/14

サーフ

14
明治の偉人、有名人のエピソード集。勝海舟や森鴎外など有名な人から全然知らないような人まで収録。紹介されている内容も武勇伝の羅列ではなく、普通に生きている我々でも距離感の近さを感じることができるエピソードばかり。そして紹介される人物どれもが筆者の愛を犇々と感じることができる。2021/01/11

しずかな午後

13
書誌学者・森銑三が、書庫の奥に眠った古い日記や雑誌から、明治の人物たちの逸話を拾い上げ、それぞれの人物の面影をさらりとスケッチ風に描いていく随筆集。勝海舟や高橋是清と言った誰もが知る偉人から、漱石や露伴といった文学者、あるいはもう忘れ去られた人物まで多種多様。しかし、そうした資料にもとづく随筆より、併録されている森銑三自身が出会った人々のことを綴ったものの方が興味深かった。とくに狩野亨吉、井上通泰、三田村鳶魚といった森の先達というべき学者たちを描いた文章には、その学問への真摯さと人間的魅力に心惹かれる。2024/05/24

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