出版社内容情報
次女星野立子が主宰する『玉藻』に創刊号(昭和5年6月)から亡くなる昭和34年まで,30年間書き続けた「立子へ」は,俳句の作り方,読み方をはじめ,折々の感懐,回想など,虚子が興のおもむくまま記した俳話集.娘への愛情に満ちた言葉の端々に虚子の深い心がうかがわれる1冊.188篇を抄録.(解説=今井千鶴子)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆうゆうpanda
45
次女立子の雑誌『玉藻』に寄稿した俳話集。思いつくままに書いた文は、娘を思いやる父の姿と、俳句界を牽引してきた重鎮としての姿両方を描き出していて面白い。晩年、飲んだ勢いで旧友に語った言葉。「俳句というのは下手は下手なり、上手は上手なりに作りもし喋りもすればいいのだ(略)人は各々天分がある。高く深い人もあれば低く浅い人もある。各々その天分に従って、俳句を学べばよい。(略)志が花鳥風月にあればその人は立派な俳人である。その人はそれで救われているのである。」ユーモアもあって…なんだ!意外と柔らかい人なんじゃない?2017/04/11
双海(ふたみ)
16
再読。娘を鼓舞する父 虚子の言葉。読者である私自身も励まされたような心持ちになりました。大事な1冊です。2019/09/17
双海(ふたみ)
13
美術館へ行く電車の中で再読。父虚子が娘立子を励ます文章に私もまた鼓舞された。2020/01/25
双海(ふたみ)
12
次女星野立子が主宰する『玉藻』に創刊号(昭和5年6月)から亡くなる昭和34年まで、30年間書き続けた「立子へ」は、俳句の作り方、読み方をはじめ、折々の感懐、回想など、虚子が興のおもむくまま記した俳話集。娘への愛情に満ちた言葉の端々に虚子の深い心がうかがわれる1冊。188篇を抄録。(カバーより)2014/07/14