岩波文庫
温泉めぐり

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  • サイズ 文庫判/ページ数 340p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003102176
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0126

内容説明

自然主義小説家・田山花袋はまたジャーナリストで無類の旅行好き。手甲脚絆、日に十数里もゆく昔の旅と全国の温泉を美辞麗句抜きで素朴に記す。風景・湯量・宿・人情をなつかしく綴る紀行文は今日温泉を巡る者にもよき伴侶となるだろう。

目次

温泉のいろいろ
南伊豆の温泉
街道に添った温泉
湯ケ島
伊東の一夜
北伊豆の温泉
箱根から伊豆海岸へ
箱根の奥
芦の湯
早川の渓谷
塔の沢の春の雪
湘南の春
伊香保(一)
姪の舞踊
西長岡の湯
磯部温泉
伊香保(二)
伊香保へ行く道
榛名へ
伊香保の冬
渋川町
吾妻の諸温泉
草津から伊香保
草津
白根登山
草津の奥
草津越
北信の温泉
上田長野附近
上田附近
鹿沢温泉
野尻湖附近
赤倉温泉
赤倉の一日二日
浅間温泉
アルプスの中の温泉
冬の上諏訪
上下諏訪と諏訪湖
諏訪の山裏の湯
甲府盆地
鰍沢へ
下部の湯〔ほか〕

著者等紹介

田山花袋[タヤマカタイ]
1871‐1930(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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モリータ

10
行きの飛行機の中で「日光の奥」「中禅寺湖畔」を読んでにわかに旅情を高める。『東京の三十年』もそうだけど、あまり文体とか感性がどうというのを気にせず、かつて何がどこにあって景色がどんなだったかというのを知るのには良い。温泉がいかに西低東高でかつ伊豆箱根はじめ主要なところに行ったことがないかだよな…。あ、去年行った熊野湯の峯温泉の評価が高くてなんか嬉しかった。2014/03/30

ぽん

8
温泉が好きです、お風呂が大好きです。そんな気持ちで読める大正時代の旅行案内書。今の時代とは違ってしまっているけど変わらない事も確かにあって。読みながら笑ってしまう文章やロマンチックな方だったんだろうか?と思えてしまう文章たちで、楽しい温泉旅行記でした。紹介されている温泉に行く時に持って行きたいなあと思います。2013/03/22

kenitirokikuti

6
田山花袋は旅歩きが好きだったそうで、本作は表題どおり全国温泉ガイドである。有馬温泉から六甲越えして須磨へ行くところを拾い読みした。甲山がビスマルク山と呼ばれていたことを初めて知った。2019/02/09

ゆきなり

2
亀井氏の解説がとても面白いので面倒くさがらずに最後まで読むのがいい。解説は、いきなり氏の青春時代の温泉の思い出話から始まる。花袋の話をしてよ、と思うところだけども本書を最後まで読んで解説を読むと、なんだかその気持ちがよくわかる。温泉に行きたくなる(実際その後行った)、温泉の話がしたい、やけに風呂に入りたくなる、風呂テロ本だった。本書の冒頭以降、花袋はおそらく最高の褒め言葉として「なつかしい」と繰り返し言う。温泉はなつかしい。温泉のくつろいだ感じ、原風景の感じ、心落ち着く快さ全てを内包した賛辞なのだと思う。2019/05/09

Yoshiyuki Kobuna

2
自分は花袋の日本語を実践したいので下手とか言われると弱ってしまうな。「蒲団」「田舎教師」で知られる文豪花袋が当時の温泉事情を詳細に著した別の一面。2015/04/13

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