光文社新書<br> 間違いだらけの教育論

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光文社新書
間違いだらけの教育論

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  • サイズ 新書判/ページ数 230p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334035204
  • NDC分類 370.4
  • Cコード C0237

内容説明

ニセ教育論ばかりが、なぜもてはやされるのか?理想に燃える教育論は、どこでつまずいてしまうのか?本書は齋藤孝、陰山英男、「ヤンキー先生」、「文部省のスポークスマン」、ワタミ社長の各氏をはじめとする“カリスマ教育者”たちの議論を検証しながら、教育問題の正しい考え方を示していく。著者は教員歴40年のベテランで、「プロ教師の会」代表。メディアで活躍する教育論者の中では、現場を熟知する貴重な存在である。

目次

人間は教育から逃れられない
第1部 子ども論の大間違い!(齋藤孝さんは教育を論じていない(「商取引」としての教育)
齋藤孝さんが書けない“教育の本当”(「文化」としての教育)
苅谷剛彦さんと西研さんに学ぶ(「啓蒙」としての教育))
第2部 教師論の大間違い!(陰山英男さんはパーフェクトティーチャーか(「学力」としての教育)
内田樹さんは師と先生をごっちゃにしている(「真理」としての教育)
義家弘介さんは典型的な自己チュウ教師だ(「ヤンキー」としての教育))
第3部 教育理念の大間違い!(寺脇研さんの教育理念はいつも正しい!?(「国家官僚」としての教育)
渡邉美樹さんは教育を経済で捉えている(「産業人」としての教育))

著者等紹介

諏訪哲二[スワテツジ]
1941年千葉県生まれ。「プロ教師の会」代表。日本教育大学院大学客員教授。東京教育大学文学部卒業。埼玉県立川越女子高校教諭を2001年3月に定年退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nobu A

9
諏訪哲二著書初読。読み易い筆致ではないが、一口に言うと深淵で明晰。様々な教育者と学習者が存在し、切り口も多い教育論は経済論と同じく複雑怪奇。序論の映画「奇跡の人」から教育の隠れた暴力性を指摘。教育を「啓蒙」と「文化」の二項関係に別け、前者は社会の一員として規格化され、後者は自己実現・自己充足するプロセスだと説く。9名の教育論者を著書の文面と心理面の両方から分析及び考察。碩学に変わりはないが、齋藤孝先生や内田樹先生にも論理的瑕疵はある。抱いていた違和感が見事に言語化され氷解。啓蒙書。教育者として一歩前進。2022/06/28

トダ―・オートマタ

9
教育というのは暴力的ということを本書でいろいろなことで 書かれている。個人的にこれに同意するが、最近の教育論では このような暴力的なものというのはあまり触れられていないと思う。 しかし、暴力的という要素は個人的にはマイナスにも作用すると思うので そこの問題もあると思う。 また、本書で名前が出た人は基本的に少数のカリスマ教育者が 理屈でやっているが、現場ではそれについていっていけないという 現実を教育者が多いように思う。2012/03/28

しゅんぺい(笑)

5
ずっと教育現場にいた著者の、とてもとてもリアルな教育論。理想で語られがちの教育に、ある意味冷めた意見を突きつける。諏訪さん、こんなおもしろかったっけ。 いろんな論者のことを俎上にのせるのはいいけど、ちょっと読み方が恣意的だと感じる部分もありやけど、著者が「啓蒙としての教育」を重要視しているのは、たしかに、と思わされる。 「啓蒙としての教育」「文化としての教育」「真理としての教育」か。なるほど。2014/11/02

ぼっこれあんにゃ

4
△まず学習者を育てるための啓蒙としての教育の必要性。この言葉にはかなり感銘を受けました。しかし、この本は、かなり陳腐です。いってみれば、やくざの後出しじゃんけんといった風?やたら人に喧嘩を売り、そこに後出しじゃんけんのような卑怯さを感じる本。啓蒙としての教育という言葉は何度も出てくるが、人の論に勝手にいちゃもんをつけていることに一生懸命で、肝心なその啓蒙としての教育については、一向に、具体的、かつ現実的に語られることはない。著者の論には人を納得させるだけの筋がない。2010/06/07

ごる

4
読書会にて一応読了。「教育は暴力」という認識を私自身もっていたが、筆者と似た部分をかんじた。また子ども以前の子どもを「子ども」にする=ヒトを人間にすることかなとも思った。ただ、批判の仕方に少々疑問が残った。今度批判している論者の著書と併せて再読しよう。ちなみに帯に吹いたのは内緒w2009/10/29

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