出版社内容情報
偐紫とは今様の紫式部作の意を示し,「田舎源氏」とは通俗物,まがい物の「源氏物語」を意味する.すなわち,「源氏物語」を室町時代の世界にうつして翻案したものである.当時,中国文学の翻案が大いに流行した中に,種彦(1783‐1842)は日本古典の中にこれを求め,大いに受け,ついに38篇170冊余の大作を生んだのである.国貞の挿絵を付す.
偐紫とは今様の紫式部作の意を示し,「田舎源氏」とは通俗物,まがい物の「源氏物語」を意味する.すなわち,「源氏物語」を室町時代の世界にうつして翻案したものである.当時,中国文学の翻案が大いに流行した中に,種彦(1783‐1842)は日本古典の中にこれを求め,大いに受け,ついに38篇170冊余の大作を生んだのである.国貞の挿絵を付す.