出版社内容情報
『日本外史』(全二二巻)は,その対象を頼山陽の生きた武家時代にとり,平氏から徳川氏に至る漢文体の通史である.記述の範を司馬遷『史記』の「世家」にとったが,その巧妙な叙述は「穏当にしてその中道を得るが故に,朕兆(きざし)の眼に見えざることまでも逃すことなし」(松平定信)といわれ,とりわけその人物描写に生彩を放つ.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
11
◎久しぶりに読みましたが、一気に読むことは出来ず、合間合間に少しずつ読んだため、 テンポはいまいちになってしまいましたが、文章の韻律の良さは素晴らしく読んでいると高揚感が湧いてきます。徳川時代に書かれているため徳川氏に甘いのはご愛嬌だと思いつつ、それはないだろと突っ込みながら読みました。2020/11/23
零水亭
9
何度読んでも読みごたえが楽しめます。 「淀君は大野治長と不倫していた」とあからさまに書いてますが、山陽先生凄い度胸です。徳川の世だったので咎められなかったのでしょうが…2019/07/22
にゃん吉
5
何年か前に中巻まで読み終え、下巻の途中で力尽きていました。先般、読史余論を読んだ際に、はしがきで、日本外史への影響の指摘があり、久しぶりに読んだら、読史余論より格段に読みやすく、むしろ、こんなに面白かったっけという印象で、読了できました。読史余論に感謝です。下巻は、豊臣政権から徳川幕府樹立まで。現代的観点から見ると、上巻から一貫して軍記物みたいな印象を受けますし、徳川氏を褒めすぎという感はありますが、徳川氏が政権を取れた理由の一つとして、和戦の適切な使い分けが挙げられているのが興味深い。 2020/04/29
アメヲトコ
5
いよいよ完結編の下巻は豊臣から徳川氏へ。徳川時代の叙述ながら、そこで描かれる家康は、時にうろたえて家臣に窘められるなどの人間味があるところがいい。音読したくなる名調子です。この本をもってちょうど160冊、今年はこれで打ち止めといたします。来年もいい本に巡り会えますことを。2016/12/30
源次/びめいだー
1
面白かったです。2025/06/11