出版社内容情報
うらうらに照れる春日にひばり上がり心悲しもひとりし思へば──自然と心情を繊細にうたう巻十八─二十。全歌、訳・注付。(全五冊)
内容説明
うらうらに照れる春日にひばり上がり心悲しもひとりし思へば―大伴家持は自然と心情の繊細な描写で、万葉集の掉尾を飾る歌風を切り開いた。他に越中遊覧の歌、防人の歌等。最後は因幡守家持の正月賀歌。巻十八‐二十の四百八十五首。全歌、訳・注付。
目次
巻第十八
巻第十九
巻第二十
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
12
岩波文庫版の最終巻でようやく「春の園紅にほふ桃の花・・・」や「もののふの八十をとめらが汲みまがふ・・・」といった有名な歌が出て来た。もう4000番台だ。「をとめらが玉裳裾引くこの庭に 秋風吹きて花は散りつつ」などはなかなか美しい。詞書から察するに、この花とは萩であろう。よりいっそう好ましく思われる。2018/07/08
Francis
9
ようやく万葉集全巻読了。この分冊は撰者大伴家持の歌が多い。万葉集はムズカシイというイメージがあるが、そのようなことはない。詳しい解説がなくても何となく意味が分かり、現代人もその素晴らしさを味わえる。万葉集以降廃れてしまった長歌も数多く選ばれており、短歌とは異なる良さがある。何度でも読み返したい古典。2020/01/22
CCC
5
タイトル通り一万句くらいあるのかなと思っていたけれど、五千弱くらいなんですね。どちらにせよ、お腹いっぱいです。もうしばらくは恋の歌はいいかな……。ほらボク孤高の人なんで(震え声)。けれど嘆きや願いを歌いながらも、救いを求めない歌い手たちは、紛れも無く現実を生きていたようで、そこには好感を抱かずにはいられませんでした。2015/11/10
大臣ぐサン
2
遂に全巻読み終えた!長かった…。それしか言えない。2016/10/13
すいれん
0
訳、注はがっつり。索引も便利。ハードカバーの全集よりも手に取りやすいし、使いやすい。学習用に付箋べたべた貼って、読みたおす所存。2015/03/28