出版社内容情報
【内容紹介】
好物はアイスクリームに汁粉、羊羹、牛鍋。医者に止められるほどジャムを舐め、濃厚な味を好んで、ときに牛乳の世話になる――。夏目漱石が食べてきたものを小説・随筆・日記・書簡の中から子細にたどり、日常の食生活や嗜好からその素顔を描き出す。また、明治・大正期の食文化史を下敷きに、西洋料理や菓子、飲み物、食材、各地の銘菓、飲食店の事始めから掘り起こした食の蘊蓄も満載。巻末には詳細な食文化年表と物価表を付す。
【詳細目次】
I 作品にみる食文化史
一 漱石の食卓
(一) パンと砂糖(朝食)
(二) 御菜(昼食と夕食)
二 西洋料理とデザート
(一) 西洋料理
(二) 西洋菓子
(三) アイスクリーム
(四) サンドイッチ
(五) ジャム
(六) 果物
三 飲み物
(一) 酒(正宗と白牡丹)
(二) ビール
(三) 赤酒
(四) お茶
(五) 平野水と金明水
(六) 牛乳
四 食材
(一) 御台場の肴
(二) 豆腐
(三) かつお節
(四) 興津鯛
五 日本料理
(一) 天ぷら
(二) 握り鮨
(三) 牛肉・牛鍋
(四) そばとうどん
(五) 駅弁
六 お菓子
(一) 空也餅
(二) 岡山の吉備団子
(三) 安倍川餅
(四) 藤村の羊羹
(五) 芋坂の団子(羽二重団子)
(六) 金鰐と紅梅焼
(七) 越後の笹飴
(八) 松山の団子
七 飲食店
(一) 竹葉亭と神田川の鰻
(二) 松本楼
(三) 掛茶屋
(四) 帝国ホテル
(五) ビヤホール
(六) 駒形どぜう
(七) 川甚
(八) 精養軒
(九) 星岡茶寮
(十) 汁粉屋
(十一) 酒場(バー)
II 食文化年表(慶応三年~大正五年)
III 物価(明治~大正初期)
内容説明
好物はアイスクリームに汁粉、羊羹、牛鍋。医者に止められるほどジャムを舐め、濃厚な味を好んで、ときに牛乳の世話になる―。食べ物からたどる漱石の素顔。
目次
1 作品にみる食文化史(漱石の食卓;西洋料理とデザート;飲み物;食材;日本料理;お菓子;飲食店)
2 食文化年表(慶応三年~大正五年)
3 物価(明治~大正初期)
著者等紹介
河内一郎[コウチイチロウ]
昭和15年、東京都世田谷区に生まれる。昭和19年、山梨県に疎開。山梨県立甲府第一高等学校、中央大学商学部卒業後、缶詰製造元・総合食品商社の株式会社サンヨー堂入社。同社に三八年間在職の後、退社。高校時代以来つづけてきた漱石研究のテーマを“食”に絞り、調査を開始。神奈川近代文学館・友の会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。