同時代ライブラリー<br> 柳田国男と折口信夫

同時代ライブラリー
柳田国男と折口信夫

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  • サイズ B40判/ページ数 263p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784002602028
  • NDC分類 380.1
  • Cコード C0323

出版社内容情報

折口の高弟であり柳田とも身近に接した池田彌三郎.両者の影響を強く受けた谷川健一.柳田と折口の人生体験と2人の間の緊張関係に深く立ち入りながら,両巨人の感性,霊魂観・他界観の相違,学問の特質を明らかにする長篇対談.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

うえ

11
「谷川 柳田国男のお弟子の方々とずいぶん仕事をしましたが、あの人たちに欠けているのは、この神への問いなのです」「池田 柳田国男の学問は、その意味では弟子に疑問を持たせない学問なのですよ。柳田という人は、ちゃんと決めてしまう人なんです。たとえば、「昔話研究」では、「関さんここまでおやりよ」と。それで先生は次へ移っちゃうんです」「池田 僕と加藤は、会えば先生のことを話しているんで、どこからが僕の説か、どこからが加藤の説かよく分けられないんですが、折口信夫の里子問題は、加藤の説で決定的だと思います」2017/12/07

T. Tokunaga

3
柳田國男が常民といいながら、採集を基本とする民俗学を整備し、弟子として採集者を集めて「民俗学工房」を運営していた、というのが、この本で谷川健一がいわんとしたことなのだろう。この工房があったとしたら、折口信夫は、いわば社外取締役だったために、後世の、たとえばわたしのような英文学を志す人間が、創作としての『死者の書』から入って、その「むすび」や「まれびと」の内と外の概念を、シェイクスピアの観客やジェーン・オースティンの読者に投影するのは、単純なエスノロジーで柳田工房を引き継ぐよりよいのかもしれない。2025/04/08

nekonekoaki

2
とりあえず知っています、柳田国男と折口信夫の名前は。こんな私にとってよき入門の書となりました。二人の素顔がほんの少しだけ垣間見ることができます。1994年10月17日第1刷発行(1990年12月 思索社より刊行)。2021/09/19

大臣ぐサン

2
柳田国男と折口信夫という民俗学における二人の巨人をその弟子が語る。柳田批判が強い印象を受けるが、この本が書かれたのは柳田国男が亡くなって十数年の1980年。今考えると、ようやく民俗学者たちが自己批判し、柳田国男の呪縛から逃れようという自我が芽生え始めた頃に当たるのだろう。それから40年近くが立ち、柳田学、折口学に囚われない新たな民俗学が芽吹いている。これからの民俗学はどんな表情を見せてくれるのか。柳田折口両先生も楽しみにしておられるだろう。2019/07/08

てれまこし

0
近代日本思想史上でも稀有な二つの個性。師弟でもありライバルでもあった二人の間の関係は、それ自体一つの思想史のエピソードとして興味深い。民俗学というくくりにおいては大きな目標を共有していたということが本書を読むとわかるが、より大きな思想史上の文脈ではどうだろうか。総帥然とした柳田に比べると、折口の人間的魅力が勝るような気もするし、民俗学の対象である農村が分解してしまった以上、今後は折口古代学へ関心が集まりそうだが、民俗学という学問を普遍的な人間科学に位置づけようとしたのは、やはり柳田であったと思う。2017/10/13

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