出版社内容情報
アウレリアは〈金曜日うまれの不運な子〉.祖母の田舎で過ごした夏休みがもたらしてくれたものは-ポーランドを舞台に,思春期の少女をとりまく様々な心の問題を描く.『クレスカ15歳 冬の終りに』の続編.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BATTARIA
12
「クレスカ15歳 冬の終りに」から10年経過して、ポーランドと前作の登場人物たちの変容ぶりにため息。でも人物が入れ替わっても食卓の風景が前作と変わらないのにはホッとした。影の主役な用務員も、周囲の激変に翻弄されながら、最後に救いがあるのがいい。「あんたがみんなを愛するんだよ。そうしたらみんなに必要とされていることがわかるだろう。手を差し出すのではなくて、手を与えなさい。自分自身には多くを望まないことだ。豊かな人間というのは多くを持ってる人ではなくて、多くを与える人のことだよ」しみるなあ。2022/12/17
ぱせり
7
カギをかけたがらない家。いつでも思いがけないお客さんがいるような気がする食卓。この開かれた「家」「食卓」は、たぶん、彼らのひらかれた「心」そのものなのでしょう。満ち足りた読後感は、わたしも、彼らの食卓に招かれたから。2010/11/24
椿子
5
母親が亡くなって父親の元に引き取られたが、馴染まない主人公が祖母の元でまたイキイキとし始める話。なんだけど、それだけじゃなくて、シリーズものなので様々な登場人物が出てきて色々な場面展開がされているのが魅力的。主人公アウレリアに恋する男の子が自分で人形を作って一人人形劇をする子だとか、なかなか個性的な設定だと思います。他にはやはり外国の小説は、食べる場面やお茶の場面が圧倒的に多くてそれも好き。「クレスカ15歳」の続編なのだけどこれだけ読んでも楽しめます。2014/07/21
こもも
5
読了後の爽快感!この晴れ晴れとした気持ちは、一体、何なのだろう。「他人との間に垣根を作るなんて、姿を消してしまうようなもんだろ。生きるということは自分のものを他人に分け与えることなのに。」祖母の言葉が、心に響く。「手を差し出すのではなくて、手を与えなさい。」登場人物みなの魂が救われていくように、私の心も、救われたような気がする。美味しいものを、たくさん作りたくなる。食べたくなる。さあ、料理しよう!2011/04/24
onion
5
ポーランドのYA小説です。親子関係、魅力的な祖母との暮らし、恋と、かなりおもしろかったです。2008/09/22
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