出版社内容情報
語りつがれた日本の民話の中から《なぜ》のおはなし3つ.「おそばのくきはなぜあかい」「おししのくびはなぜあかい」「うみのみずはなぜからい」.初山滋氏の美しい幻想的な画面が子どもの夢を広げます.
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のっち♬
109
素朴な「なぜ?」に答える日本昔ばなし3話。ストーリーも作画も幻想的かつ躍動感があり、初山のアーティスティックな造形と洒脱な色彩感覚は他の追随を許さない独創性。見るたびにイメージの鮮烈さに圧倒されるし、日本昔ばなしの世界観に新たな風やフレームを提供したと言える。表題作は太陽の下で成長する蕎麦と、雪の下で耐える麦の穀物の区別まで頭に入る話で、おそばのデザインが出色。「おししのくびはなぜあかい」は奇想天外な展開。「うみのみずはなぜからい」は万能過ぎる石臼とでも交換したがるおまんじゅうの得体の知れなさが気になる。2024/07/07
ちえ
35
子供のころ家にあった本、図書館閉架から出してもらった。「おそばのくきはなぜあかい」「おししのくびはなぜあかい」「うみのみずはなぜからい」と日本の昔話が3つ入っている。内容は忘れていたけれど、この題名だけ覚えていた。子供のころは食べる形のそばしか知らなくて、こちらに住むようになってから(そうかお蕎麦の茎って赤いんだ!)と知り感動。今も蕎麦畑の横を通るとこの本の題名が頭の中に出てくる。文章は石井桃子さん。そしてどのお話も初山滋さんの絵がすごくいい。久しぶりに初山滋さんの絵に触れた。他の絵にも触れたい。2018/10/14
ヒラP@ehon.gohon
29
「おそばのくきはなぜあかい」、「おししのくびはなぜあかい」、「うみのみずはなぜからい」、3つのお話が入っています。 「うみのみずは…」は読んだことがありますが、2つは初見。 不思議なタッチの絵に戸惑いながら読みました。 想像できない発想で、そばの茎や獅子がしらのことが説明されていて、あっけにとられましたが、子どもたちには喜ばれそうですね。2020/09/30
gtn
24
「おししのくびはなぜあかい」の一篇。増上慢に毒された者の無残な末期を描く。また、そんな輩には、智慧があれば、容易く凌駕できることを教えてくれる。2019/12/01
かおりんご
23
児童書。表題の「おそばのくきは なぜあかい」のほかに、「おししのくびは なぜあかい」と「うみのみずは なぜからい」を収録。どれも、面白い昔噺。2021/09/26