出版社内容情報
陰謀によって結婚直前に牢獄に囚われの身となった青年エドモン.14年後脱獄した彼は,モンテ・クリスト伯となって,次々と復讐をとげていった….正義と愛にあふれる壮大なロマン.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おか
24
全ての予定を明後日に延期して 読み終わっちゃいましたσ^_^; 意志の弱〜い人間です 笑。久し振りに「少年少女世界文学全集」の世界にのめり込みました。人が信じられない世界とは こんなにも悲しく 辛く、人を追い詰めることによってのみしか その改悛を見極められない、、、それをモレルに対しても やらずにおれない心の弱さに やりきれないものを感じる。復讐か〜 そんなものほっとけ!って言いたいけど 悪い奴らだったものね〜。ダンテス達の今後に幸せを予感させる終わり方で良かった。これでなくっちゃね*\(^o^)/*2016/07/20
わむう
22
大変おもしろかった。ドラマを見て原作を読みたくなり読んだのですがドラマは原作に忠実だったんですね。「待つこと、そうして希望をもつこと」2018/06/29
カラスノエンドウ
19
再読。復讐の準備は整う。人を陥れ地位・財産・名誉を手に入れた者たちの行く末が描かれる最終巻。 復讐と言えばおどろおどろしいけれど、相手を殺めるのではなく、自らの行いに向き合わせるモンテ・クリスト伯爵のやり方が良いのですよ♡ 過去の過ちをどのように受け止め、報いるのか…人間の生き様は興味深いものです。【祝・岩波少年文庫創刊70周年!】2020/05/10
フリウリ
17
岩波少年文庫版、とてもおもしろく読みました。下巻からは、フランスの20世紀の哲学者(例えばドゥルーズ)がしばしば、フランスの小説よりも英米の小説を好む、と述べていることを考えました。最終的にダンテスの思考と行動は、カトリックの神へと収まり、規範を外れること(逃走すること)はありません。もともと新聞連載の大衆小説であるとしても、きわめて保守的・キリスト教的な結末、人間と神との予定された調和であり、「そういうことかも?」と思いました。すべての復讐を終えて海賊となって死んでいく、という異なる結末も想像しつつ。82023/12/09
kagetrasama-aoi(葵・橘)
16
中巻と下巻は一気読み。もう、本当に面白かったです。エドモンの密告に関わった三人と無実と知りながら罪におとした検事の計四人に復讐する話。この四人、成り上がったけどやはり根が悪で、その悪事を暴くことで復讐がなされるという経緯、気分が本当に盛り上がりました!でもメルセデスとその息子は被害者でもあったことが、エドモンを苦しめました。復讐だけでは終わらず最後に救いがあったのが本当に良かったです。時代を越えて読み継がれてきた作品にはやはり胸打たれるものがありました。「待つこと、そして希望をもつこと」素敵な言葉です。2018/10/15