出版社内容情報
ルパンの華麗さとホームズの明晰さをそなえる名探偵として,フランス語圏の子どもたちに熱烈に愛されてきたハリー.ディクソン.次々と奇怪な事件のおこる,幻の冒険探偵小説を初紹介.
内容説明
名探偵ハリー・ディクソンの書斎に、毎夜1個ずつ、金属製実物大のクモの置物がおかれるようになり、その数は11個になった。このような奇怪な挑戦状を名探偵につきつけるのは誰か?深夜に探偵の部屋にしのびこんだマドモアゼルは、いったい何者なのか?フランス語圏の少年たちに愛読されたきた幻の冒険探偵小説の日本初紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
emi
33
なんだか色々可笑しい名探偵ハリー・ディクソン。助手のトム・ウィルズもいて、ベイカー街に住んでる…ってあれ?ホームズを意識してるような??でも読み進めていくと違った魅力で、なかなか面白いですね。ホームズがクレイジーな天才異端児だとすれば、ディクソンは心優しくて隙のある常識派。のっけから「あなたを殺します」と宣言しにくる犯罪者マドモアゼル・キュブリエといい、わりと残酷な殺人事件が多発したりと、少年少女の心を飽きさせない展開の推理小説でした。(たぶん)世界最強な緑色光線に興奮する子どもたちが目に浮かびます…。2015/11/12
ぺんぎん
3
少年文庫とは言え、なかなか難解だった。推理小説というよりはSFに近い感じ。結局、ジョルジェット・キュブリエは何者なんだろう。また彼女とハリー・ディクソンの対決はあるのかな。2020/06/13
百石
0
名探偵ハリー・ディクソンが活躍する二編が収録されています。「怪盗クモ団」:名探偵対女首領、世紀の対決! 「謎の緑色光線」:奇怪な緑色の光線を使い脅迫を行う姿なき犯人。不気味な炎が建物や人を襲う。どうする、名探偵! 2011/05/22
sa-ki
0
名探偵と言いながら、推理らしい推理をしていないハリー・ディクソン。事件に対しても後手後手。でも、一応ホームズを意識してるらしい。クモ団も怪盗というより殆ど暗殺集団で、華麗さは微塵もなく仕事が大雑把。一番興味をそそる謎について種明かしされないままなのが不満。2009/07/16
起死回生の一冊を求めて
0
「怪盗クモ団」と「謎の緑色光線」の二話が入っているが、最初のクモ団を読み切って、途中で放棄しました。面白くないわけではないけれど、やはりジュニア向けなのかあまり熱中はできませんでした。ジャン・レイは好きだけれど、小学生ぐらいに読んでいればよかったかな。2022/10/10