出版社内容情報
1953年5月,世界最高峰のエヴェレスト(チョモランマ)は,ついに人類の足跡をしるした.周到な準備,人びとの団結と友情,アドベンチャー精神――隊長みずからが語る探検物語.
内容説明
1953年5月、世界最高峰のエヴェレスト(チョモランマ)は、ついに人類の足跡をしるした。長年にわたる入念な踏査と周到な準備、国境を越えた人びとの友情と団結の力、チャレンジ精神―この隊をひきいたイギリス遠征隊の隊長みずからが若い人たちに語る感動的な冒険物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たつや
55
正に現実離れしたエヴェレストの初登頂の記録。写真も豊富で、実に細かい描写で、これ読んで、「俺も!」と、登山に挑戦した少年もいたかもしれませんね。好きな人は夢中で読める冒険の記録です。すごいと思うが、俺は無理2017/02/21
NAO
54
エヴェレスト遠征隊の隊長になってほしいとの電報を駐屯地であるドイツで受け取ってから、準備、出発、登頂まで。ネパールに入ってから実地訓練を繰り返し、ついにエヴェレストを目の前にしてからの登山隊の動きが、とにかくすごい。何度も何度も行ったり来たりを繰り返して前進基地を押し上げていくのだが、登山隊員13人にシェルパ、人夫とかなりの人数がそれを黙々と行うのだから、これはもう驚嘆すべきレベルだ。そういった過酷な状況にある大人数の遠征隊をまとめあげたハントの人間力、すごい。2025/04/10
り
7
ジョンハントさん謙虚でかっこいい。 チームありき、過去に挑戦した方ありきの達成だと。 新年1冊目に良いもの読んだ(^^)2022/01/01
ぱせり
6
ハント隊の、三歩進んで二歩下がる的な試行錯誤の登頂、チームワークは、過去の登山家たちに続いている。歴史を越えて長く続くチームが見えるよう。ついに成し遂げた登頂に、過去からおおきな称賛の拍手の音が聞こえるよう。「世の中にはいくらでも冒険はある」「その人なりに、じぶんの「エヴェレスト」がある」という言葉が嬉しい。2025/07/01
Kauthar
3
訳者あとがき「毎日の生活をただくりかえして満足しているとか、ほかの人たちのやったことを、ただまねしているとか、ということでは、それはアドヴェンチュアではないのです。寒いから、うちの中にひっこんでいようとか、くたびれそうだから、じっとしていようとか、そんな気もちでいるかぎり、アドヴェンチュアとは縁がないのです。」すべての冒険が、どれもこれも華々しいものではなく、山にだけあるものでもない。日常生活の中にも、その頂上に登らなければならない「エヴェレスト」はいくつもある‥物語の最後の方で述べられる言葉にグッとくる2023/10/18