出版社内容情報
えんぴつの先から一本のせんが生まれ、スケートぐつをはいた少女が氷のうえへと軽やかにすべりだした。のびやかな曲線を描き、軽やかにジャンプ! ところが……。驚きと幸福感にみちた魔法のような絵本。
内容説明
えんぴつの先から一本のせんが生まれスケートぐつをはいた少女が氷のうえへと軽やかにすべりだす…世界的絵本作家スージー・リーの魔法のような絵本。
著者等紹介
リー,スージー[リー,スージー] [Lee,Suzy]
ソウル生まれ。ソウル大学卒業後、ロンドン芸術大学のキャンバーウェル・カレッジ・オブ・アーツで修士号を取得。絵本作品はヨーロッパ、アメリカ、アジアの国々で出版され、高く評価されている。『なみ』『かげ』はいずれもニューヨークタイムズ・ベスト・イラストレイテッド・チルドレンズ・ブックスに、『このあかいえほんをひらいたら』はボストングローブ・ホーンブック賞最終候補作に選ばれた。2016年国際アンデルセン賞画家賞にノミネートされ、韓国人初の最終候補者に選ばれた。現在はソウル在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イスタ
69
図書館に2020えほん50の展示がしてありました。昨年1年間に出版された絵本のなかで優れた50作品。こちらは本屋さんでも たびたび見かけていたので。子供の想像力をかき立てるようないろんな線がいっぱい。消しゴムで消した跡も素敵。2020/10/27
momogaga
66
【おとなこそ絵本】先週フィギュアスケートをテレビで見たので、その情景が浮かんできました。一本の線がスケート靴で出来る線に変わって行き、その後様々な線によって物語が生まれていくのを眺めることができます。文字が無いために読む人の想像する力が試されますね。 2021/03/30
しゃが
64
「ちいさな画家たちに」贈られたすてきな文字のない絵本だった。この季節にもぴったりの美しい一冊。鉛筆が生み出されたのは一本の「せん」、赤い帽子の女の子のスケートの滑るトレースにかわっていく…。まっ白い氷(紙)の上に緩やかなせん、のびやかな曲線となり、力強いせん、螺旋とまるでせんがいきているよう…。転んだことも愛おしい。筆などで書くときに一筆書きに苦心するが、ストレスのないせんって快い、大人向きの絵本だった。夏になったら、「なみ」も手にしたい2018/11/21
ぶんこ
52
文字がないからか、読んでいると空想が半端ない。女の子と自分が一体となったようで、頭の中に曲がなって、氷の上をスイスイ。「せん」が作る世界に魅了されました。線だけなのに、スケート場の氷面がしっかり感じられるのに驚かされました。鉛筆と消しゴムの世界。素晴らしかったです。2023/08/31
とよぽん
52
線の上を女の子が滑るのか、女の子が滑った跡が線なのか、シンプルで面白い表紙絵。絵だけの絵本。自由に気持ちよく滑って思い切り高くジャンプ! アッ、転倒・・・。痛いしカッコ悪い。でも、失敗で終わらない。周りを見るといろいろな人が転んでいる。犬も。スージー・リーさんのメッセージが扉に「すべての物語は一本のせんからはじまる」と。何だかとても解放感に浸って、いい気持ち。2020/05/20