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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
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アリストパーネスの喜劇3篇を収録するが、その内の「鳥」のみの感想。初演は紀元前414年とされているから、ソポクレスと全く同時代。ギリシア悲劇が2500年もの時を経ても、その激情と感動を今に伝えるのに比すると、どうやら喜劇の方が時代や文化による差異が大きいように思われる。つまり、何が面白いのかがよくわからないのだ。劇の生命の一端が風刺性にあることは確かだが。まあ、あまり考え込まないで一種のファンタジーとして楽しめばいいのかも知れない。コロスだけでも24種類の鳥がいて、さぞ華やかな舞台だったことだろう。 2017/01/09