出版社内容情報
ホロコーストの記憶をパレスチナの痛みとともに語ることはできないのか。イスラエル生まれのジェノサイド研究の第一人者が、自身のホロコースト研究と自分史を重ねてパレスチナの今へと語りをつなぐ。ガザの人道危機を訴えるオピニオンやETV特集でもおなじみの著者による骨太かつ渾身の学術エッセイ集。日本語版特別編集。
内容説明
ホロコーストの記憶をパレスチナの痛みとともに語ることはできないのか―。イスラエル生まれのジェノサイド研究の第一人者が、自身のホロコースト研究とガリツィア(西ウクライナ)にルーツのある自分史を重ねて、パレスチナの今へと語りつなぐ。人道的なオピニオンや社会活動でも知られる著者が、記憶の政治化や「唯一無二」性の強調によって桎梏化されてきたホロコースト研究に風穴をあけ、新たなナラティヴの可能性を探る。イスラエル=パレスチナの共感的理解を希求する、渾身のメッセージが詰まった最新論集。日本語版特別編集。
目次
序章
第1部 残虐行為を書く(歴史上の唯一無二性と統合された歴史;ジェノサイドの場としての東ヨーロッパ)
第2部 地域の歴史(地域からジェノサイドを再構成する;歴史文書としての証言)
第3部 正義/司法と否定論(法廷のなかのホロコースト;忘却の道具としての記憶法)
第4部 記憶の訪れる時(イスラエル=パレスチナにおける帰還と追放;私がたどったアウシュヴィツへの捻れた道、そして帰路;過去を語って未来を築く)
著者等紹介
バルトフ,オメル[バルトフ,オメル] [Bartov,Omer]
1954年生まれのユダヤ系イスラエル人(アメリカ在住)。歴史学者。テル・アヴィヴ大学(学士、1979年)、オックスフォード大学(博士、1983年)を経て、現在ブラウン大学教授(ホロコースト・ジェノサイド研究)、第二次大戦期ドイツ国防軍の研究に始まり、ルーツであるガリツィア(西ウクライナ)のホロコーストをテーマとした一人称の歴史叙述や小説を執筆。イスラエル・パレスチナ問題では人道的なオピニオンや社会活動、編著書Israel‐Palestine:Lands and Peoples(Berghahn,2021)で知られる
橋本伸也[ハシモトノブヤ]
1959年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程学修認定退学。博士(教育学)。現在、関西学院大学文学部教授。専門はロシア・東欧史、メモリー・スタディーズ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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