出版社内容情報
小選挙区比例代表並立制の導入から三〇年。理想とは裏腹に、政策を軸とした二大政党制は生まれず、派閥パーティー裏金問題、議員の質の劣化、議会機能の低下など政治の歪みに喘いでいる。なぜ改革は失敗したのか。河野洋平、細川護熙、石破茂ら政治家、田原総一朗などジャーナリストの肉声から問う「こんな政治に誰がした」
内容説明
小選挙区比例代表並立制の導入から三〇年。二〇〇九年には民主党による政権交代が実現したが、掲げられた理想とは裏腹に、政策を軸とした二大政党制は生まれず、自民党一強のもと派閥の裏金、世襲議員の跋扈、投票率の低下など、この国は政治の歪みに喘いでいる。なぜ、選挙制度改革は失敗したのか。河野洋平、細川護煕、石破茂、野田聖子、岡田克也をはじめとする政治家、田原総一朗、佐々木毅などジャーナリスト、政治学者などの証言から問う「こんな政治に誰がした」。
目次
第1章 金権政治打破から改革は始まった(想定外だった解散権の乱発;少数意見の排除、失われた多様性;政権交代こそが改革の原点;長期の自公連立政権という矛盾)
第2章 小選挙区制と自民党(女性の政治進出を担保するクオータ制が必要;選挙制度改革は権力闘争の手段にすぎなかった;政党は物言えぬ空気に覆われてしまった;国民の支持層分布と制度の深い溝)
第3章 政権交代の夢と現実(「熱病」から覚めて見えてきた蹉跌;世襲の跋扈、政治の劣化を招いた;小選挙区は間違っていない;執行部に権力が集中し、腐敗の温床に)
第4章 選挙制度と国民(制度改革の失敗を認め、今こそ変えるとき;英国の理想化という陥穽;「その先」の考察不足だった選挙制度改革;制度を変えれば意識が変わる 衆議院に中選挙区比例代表制を)
著者等紹介
久江雅彦[ヒサエマサヒコ]
1963年生まれ。共同通信社特別編集委員。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。毎日新聞社を経て共同通信社に入社。政治部で首相官邸、自民党、新進党、防衛省、外務省を担当し、2000年から03年までワシントン特派員。政治部担当部長、整理部長を経て現職。杏林大学客員教授、「防衛省・自衛隊の人的基盤の強化に関する有識者検討会」の委員も務める
内田恭司[ウチダキョウジ]
1967年生まれ。共同通信社編集委員兼論説委員。慶應義塾大学法学部卒業。共同通信社に入社後、政治部で首相官邸、自民党、民主党、外務省などを担当。政治部次長、担当部長、整理部長などを経て、2022年より現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スプリント
Hisashi Tokunaga
菊地
お抹茶
Humbaba
-
- 和書
- 図解英和大辞典