出版社内容情報
家族,社会運動など多様な角度から政治学における日常生活の欠落を問い,学問としてのあり方を再検討する.
内容説明
日常生活は政治から切り離されてきた。しかし、フェミニズムが「個人的なことは政治的である」と喝破したように、むしろ日常生活こそが政治の場なのではないか。家族、社会運動、環境問題、政治理論、またフィリピンのムスリムとクリスチャンの「共棲」や自民党の女性たちの事例など、多様な角度から政治学における日常生活の欠落を問い、学問としてのあり方を再検討する。
目次
「日常生活と政治」という問題
第1部 日常生活の中の政治(熟議システムとしての家族;社会運動における日常の政治;共同生活と集合的意思決定―「家族の政治学」に向けて;紛争社会でつくる日常の平和―南部フィリピンにおけるムスリムとクリスチャンの共棲)
第2部 政治の中の日常生活(政治課題としての日常生活;自民党の女性たちのサブカルチャー―月刊女性誌『りぶる』を手がかりに;エコロジカルな日常生活の可能性―政治による変革、政治の変革)
第3部 「日常生活と政治」が問うもの(日常空間のために―マッシー=ラクラウ論争再訪;政治学の日常生活化への道―ミシェル・フーコーの歩みを辿りながら;“非日常”としての政治を日常的に作ること―ありふれた実践はいかにして権力と政治のリアリティを構成するか)
著者等紹介
田村哲樹[タムラテツキ]
名古屋大学大学院法学研究科教授。政治学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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