出版社内容情報
哲学者フィヒテが追い求めた理想の国家とはーーサントリー学芸賞受賞の新鋭による画期的研究.
熊谷 英人[クマガイ ヒデト]
著・文・その他
内容説明
同時代の社会状況への鋭い観察眼と峻烈な批判精神、フランス革命への憧憬、過去の政治思想家たちとの知的格闘によって彫琢されていった理想郷「二十二世紀のドイツ共和国」。そこは一切の身分制や世襲から解放され、“学”の理念だけが統御する徹底的に能力主義的な階層社会だった。―ナポレオン戦争下で執筆されるも未発表に終わった『共和国草稿』を中心に、哲学者フィヒテが遺した知られざる秩序構想の全貌を描き出す。
目次
第1部 「自由」への意志(思想家誕生;フランス革命論)
第2部 イェナ期の秩序構想とその隘路(「法」と「道徳」のはざまで―イェナ期の秩序構想;媒介の模索)
第3部 共和国の地平(「二十二世紀」の共和国;「ドイツ国民」をつくる)
決戦、そして
著者等紹介
熊谷英人[クマガイヒデト]
1984年生まれ。東京大学法学部卒業、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。現在、明治学院大学法学部准教授。専門は政治学史。著書に『フランス革命という鏡―十九世紀ドイツ歴史主義の時代』(白水社、2015年、サントリー学芸賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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