出版社内容情報
『羊の歌』は戦中戦後の日々を冷静に見つめた知識人の半生記として読み継がれてきた。本書ではその言葉に真摯に向き合いつつ、語られることのなかった事実、そして虚構を明るみに出す。知の巨人の新たな像を発見する。
内容説明
『羊の歌』は、合理的な解釈や明晰な分析に定評があり、戦後日本を代表する知識人の半生記として読み継がれてきた。その言葉を見なおしてみようと、厖大なノートや著作を繰り、近親者などからの証言を求めた。秩序に対する美意識、父母との関係、孤独、高みの見物、戦争体験、日本文化史研究の契機…、今、ここに新しい加藤像が立ち現れる。
目次
第1部 『羊の歌』が語ること(西洋への眼を開く;科学者の方法と詩人の魂と平等思想と;全体的認識へ向かう;「高みの見物」の自覚と決意;優等生意識と反優等生意識;文学・芸術への目覚め;原点としての「戦中体験」(1)―満州事変から太平洋戦争へ
原点としての「戦中体験」(2)―敗戦を迎える)
第2部 『続羊の歌』を読みなおす(もうひとつの原点としての「敗戦体験」;「第二の出発」―フランス留学へ;ヒルダ・シュタインメッツとの出会い;帰国の決意と「第三の出発」;『羊の歌』に書かれなかったこと)
著者等紹介
鷲巣力[ワシズツトム]
1944年東京都生まれ。東京大学法学部卒業後、平凡社に入社し、『加藤周一著作集』『林達夫著作集』など、書籍の編集に携わったほか、雑誌『太陽』の編集長をつとめた。現在は、立命館大学客員教授、同大学加藤周一現代思想研究センター長。専門は、メディア論、戦後思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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