出版社内容情報
防衛省による「日報」の隠蔽が発覚し、政権を揺るがした自衛隊の南スーダンPKO派遣。防衛省と政府が隠蔽する現場の実態を、現地取材や隊員の証言、内部資料などで暴き、安保法制下で変質する自衛隊のゆくえを追う。
内容説明
防衛省による「日報」の隠蔽が発覚し、政権を揺るがした自衛隊の南スーダンPKO派遣。政府は責任追及をかわすため、突然、部隊の撤収を決め、問題の幕引きをはかった。防衛省と政府が必死に隠そうとした活動現場の実態を、現地取材や内部資料、隊員の証言などから暴き出し、安保法制下で変質する自衛隊のゆくえを追う。防衛省・自衛隊取材の第一人者による渾身のルポ。
目次
第1章 繰り返された派遣断念(あきらめたヘリコプター派遣;国連から四回目の派遣要求 ほか)
第2章 なぜアフリカなのか―ソマリア沖・海賊対処活動の実態(海賊対処を名目に初の海外基地;自衛隊は米軍の名代か ほか)
第3章 異例ずくめの南スーダンPKO―何のための自衛隊派遣か(「停戦の合意」のないPKO;ブルドーザーも空輸―使わなかった海上輸送 ほか)
第4章 安保法制で危機にさらされる自衛隊―「戦地」となった南スーダン(大統領派vs.前副大統領派で内戦へ―変更されたマンデート;UNMISSから求められた「火網の連携」 ほか)
第5章 政治の迷走と自衛隊の「忖度」のゆくえ―「日報」問題の背後にあるもの(噴出した「日報」問題;稲田防衛相は真実を知っていたのか ほか)
著者等紹介
半田滋[ハンダシゲル]
東京新聞論説兼編集委員、獨協大学非常勤講師、法政大学兼任講師。1955年栃木県生まれ。下野新聞社を経て、91年中日新聞社入社。92年から防衛庁取材担当。東京新聞編集局社会部記者、編集委員を経て、2011年11月より論説委員兼務。93年防衛庁防衛研究所特別課程修了。07年、『東京新聞』『中日新聞』連載の「新防人考」で第13回平和・協同ジャーナリスト基金賞(大賞)を受賞。著書に『「戦地」派遣変わる自衛隊』(2009年度JCJ賞、岩波新書)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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