出版社内容情報
『みんな彗星を見ていた』『コンニャク屋漂流記』の人気作家による最新エッセイ集。お年寄りの「ヒョウ柄」の存在に気づき、人間界―動物界のハイブリッド性に敏感になった著者は、いくつもの境界線上を行き来し始めて……。
内容説明
朝から賑わう戸越銀座商店街。そこでおばあちゃんたちがまとう「ヒョウ柄」の存在に気づいた著者は、人間界と動物界の相似性に敏感になる。そして若い世代‐高齢者、記憶‐真実、現世‐あの世といった境界を行き来しはじめ…。星野博美ワールドの「その先」を指し示す、あやしくてせつない、ユーモアあふれる豊かな異界の淵へ、ようこそ!新境地をひらく最新エッセイ集!
目次
狩(人間の声を猫語に翻訳すると;ライオンでも、虎でもなく ほか)
門(覇気;文房具屋の謎 ほか)
調(波長;偏食と偏聴 ほか)
淵(夢の淵;コーヒーの味 ほか)
岸(長崎は今日も雨だった;鍵の行方 ほか)
著者等紹介
星野博美[ホシノヒロミ]
ノンフィクション作家。1996年、東京生まれ。著書に、『転がる香港に苔は生えない』(大宅壮一ノンフィクション賞、文春文庫)、『コンニャク屋漂流記』(文春文庫。読売文学賞、いける本大賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
145
タイトルに魅かれて読みました。星野博美、初読です。著者は同年代なので共感できる内容が多い気がします。著者はヒョウ柄の洋服を所有していないとのことですが、私は何着か持っています。個人的にレザーやアニマル柄が好きなので結構持っています。因みに今日はZARAの蛇柄のブルーのシャツを着て、イタリア製の蛇柄型押しのドライビング・シューズを履いて読みました(笑)アニマル柄(革)は原始の時代から永遠のファッション・アイテムではないでしょうか?(持論)2017/11/11
野のこ
50
読友さんのレビューにて♪お住いの戸越銀座のこと、両親や亡き祖父のこと、彼女のまわりの環境をまじめに、そして大切にしているのが伝わってきていいなぁと思いました。祖父のカラスと、波長の合うおじさんの話は切なく不思議な気持ちに。あと、星野さんの父の「シューマイの親分」にはびっくりしました。まさかの春巻きなんだ ‼︎そして表題のヒョウ柄は深かった!うちの祖母 母は何着も持ってる!しかも似合ってる(笑)私は持ってないし着こせないなぁ。関係ないけど表紙を見てたら、ヒョウ柄がキスマークに見えてきました。2018/04/12
洋
28
はじめましての星野さん、物の捉え方感じ方が凄く面白いです。はじめましての方にこんな言ったらあれだけど…星野さんてヒョウ柄、動物柄をガッツリ着こなせそう。いい意味で…。2017.07.052018/03/03
スノーマン
24
ヒョウ柄考察も年寄り考察も香港の話も面白かったー!ウォシュレットの話は想像して爆笑。変わり者で、気むずかしくて、でもナイーブな星野さん。この一冊で、不思議な世界をのぞかせてもらった気分。2018/04/27
バトルランナ-
24
本当は虎柄を着たいはずなのにタイガースが弱すぎてヒョウ柄を着ているおばちゃんにスマッシュ( ̄▽ ̄) 武田鉄矢に騙されなかった!2018/04/01