チョムスキー言語の科学―ことば・心・人間本性

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 336p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000611206
  • NDC分類 801
  • Cコード C3010

出版社内容情報

人間本性に関わる根源的な問いに取り組むチョムスキーの思索を、旧知の哲学者が聞き手となって掘り下げる。

内容説明

なぜ我々人間はことばを持つのか。我々はことばで何を問い、何を語るのか。我々は自ら発した問いにどこまで答えることができるのか。―人間の認識の限界に挑み続けてきた言語科学者チョムスキーが今、旧友の哲学者を前に、あくなき問いを語り始める。言語、科学、心、道徳、人間本性をめぐるロング・インタビュー。

目次

第1部 言語と心の科学について(言語・機能・コミュニケーション―言語と言語使用について;形式的言語理論を生物学に組み込むことと、人間の概念に特有の性質について;表示と計算;人間の概念についてのさらなる考察;言語研究に関する省察 ほか)
第2部 人間本性とその研究(人間本性と人間の理解について;人間本性と進化―社会生物学および進化心理学についての考察;人間本性、再び;道徳性と普遍化;楽観的展望とその背景 ほか)

著者等紹介

チョムスキー,ノーム[チョムスキー,ノーム] [Chomsky,Noam]
1928年、アメリカ合衆国ペンシルヴェニア州フィラデルフィア生まれ。学部生時代をペンシルヴェニア大学で送り、1951‐55年は同大学大学院に籍を置きつつ、ハーバード大学のジュニアフェローを務める。1955年、ペンシルヴェニア大学より言語学の博士号(Ph.D.)を受ける。1955年よりマサチューセッツ工科大学(MIT)に勤務し、現在は同大学のインスティテュート・プロフェッサー、名誉教授

マッギルヴレイ,ジェームズ[マッギルヴレイ,ジェームズ] [McGilvray,James]
1968年、イェール大学にてPh.D.(哲学)を取得。現在はカナダ・マッギル大学名誉教授。専門は心の哲学・言語哲学・形而上学

成田広樹[ナリタヒロキ]
2011年、ハーバード大学にてPh.D.(言語学)を取得。早稲田大学高等研究所、日本大学生産工学部勤務を経て、現在は東海大学文学部英語文化コミュニケーション学科特任講師。専門は理論言語学・認知科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

43
2012年初出。ヒトは問いを問う生き物(1頁)。チョムスキーは、1950年代に生成文法論を立ち上げ、60年以上、現役で、現代言語学の第一線を走り続けている(2頁)。彼の問いは第一級の問いである(3頁)。本書の核:2004年著者がチョムスキーと行った4回の討議対談の記録(21頁)。本書の話題:人間本性、道徳と普遍性、科学と常識、言語の本質とその探究、進化とそれへのチョムスキーの見解など(23頁)。彼は自分を合理主義者と称する(24頁)。2016/08/12

loanmeadime

8
理解するのが大変と考えた時に、解りそうなところだけ少し集中して読むという手を難解な本を読む時に多用する残念な私ですが、この本はその手も通用しなくて二週間あまり読み続けてうすーい理解を得たような気がしているというレベルです。対談なのですが、誰に読ませるつもりで二人が語っているのか、しばしば見失いました。人間が遺伝子情報として持っている普遍文法は納得できましが、母親の胎内にいる間に何らかの刺激を受けて脳に刻まれる情報なんて言うのもあるのでは、などと妄想していまして、それは第一要因か経験か、などと・・・2025/05/21

くにお

3
言語学の技術的な話はあまりなく、その背後にあるおよそあらゆる範囲の人間科学、哲学の問題を自由に語り尽くす。Chomsky本人はもちろん、インタヴュアーの哲学者・McGilvrayにも脱帽。恥ずかしながら半分も理解できたかどうかという感じだが、大いに知的好奇心を刺激された。本質的な部分ではないが、18章でカンディーの「説得は一種の暴力である」という主張に端を発する、「合理的議論は提示あるいは演繹の一形態であるべき」という話が興味深かった。そして自分の話し方が退屈であること、さらに、聴衆を鼓舞するような、2016/06/29

しのジャッキー

1
正直に告白すると、本書の10%も理解することは出来なかった。しかし、知的好奇心を多いに刺激される一冊だった。言語学の中に、人間のみが扱うことができる「言語」というものを形は存在しないが、生物学的な「器官」として位置づけてみるという営み。それをどうやって、「科学的」に証明するのか、皆目検討もつかないが、この学問の先に確かなアウトプットができたとき、ワトソンやペッパーの様なAIがロボットがマジで独自の進化をし、人類を越えて行ってしまうような未来にゾクッとした。2016/08/12

御光堂

1
言語について述べられるのは主に前半で、後半は人間本性や哲学的な話題になっていく。語と語を組み合わせて新たなた要素を作る併合という操作が人間言語の根本であり、数学(算術)能力もそれをもとに発生してきたという。2016/07/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10962150
  • ご注意事項

最近チェックした商品