内容説明
著者は、一九七二年九月の日中国交正常化時の首脳会談で通訳を務めるなど、中国外交部の日本語通訳として様々な外交交渉に携わった。本書は大学卒業後の四十六年に及ぶ通訳人生の回想である。日本語通訳への道、通訳の基本条件、仕事の責任と範囲、忘れ難い通訳の経験について述べ、日中両国指導者に関する敏感な問題にもふれる貴重な証言記録である。
目次
第1章 日本語通訳への道―北京大学での苦学通訳業務の基礎を築く
第2章 よき通訳になるための基本条件(できるだけ堅実な二カ国語の能力を備えること;できるだけ豊富な知識を備えること ほか)
第3章 通訳の責任と範囲(よき通訳員になること;よき服務員になること ほか)
第4章 忘れ難い十回の通訳(小堀女史に付き添って病院に行った時のこと―笑いものになった通訳;『蝶々夫人』で指導者に甘えたこと―悔やんでも悔やみきれなかった通訳 ほか)
第5章 忘れ難い中国人(周恩来;陳毅 ほか)
第6章 忘れ難い日本人(北大東方語学部の日本語専門家教育組;田中角栄 ほか)
著者等紹介
周斌[シュウヒン]
1934年江蘇省生まれ。58年北京大学東方言語文学学部日本語専攻コースを卒業後、中国外交部(外務省)に入り、日本語通訳として勤務。84年人民日報社国際部で記者業務、87年中国光大集団香港総部、92年香港晨興集団高級顧問を務め2004年に退職
加藤千洋[カトウチヒロ]
1947年生まれ。東京外国語大学卒業。朝日新聞で中国報道に携わる。現在、同志社大学大学院教授
鹿雪瑩[ロクセツエイ]
1975年生まれ。天津外国語学院卒業後、京都大学大学院に留学。現在、江蘇大学外国語学院日本語学部准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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takao