出版社内容情報
なぜドイツではカウンター・デモクラシーが根付いているのだろうか。その「抗議文化」の歴史をたどる。
内容説明
環境・反原発・反核平和・女性運動―なぜドイツでは日本と異なり、デモをはじめとするカウンター・デモクラシーが日常生活に根づいているのだろうか。冷戦下の政治社会状況に対する東西ドイツ市民の異議申し立てから始まり、一九九〇年の統一を経て、難民受け入れ反対運動に揺れる現在まで、政治や社会を変えてきた「抗議文化」の歴史をたどる。
目次
第1章 国家形成と社会変化のなかでの抗議―怒りと不満の連合(西ドイツ―再軍備と核武装に対する抗議;東ドイツ―ソ連型の国家・社会形成に対する抗議)
第2章 戦後秩序に対する若者の抗議―抗議文化の萌芽(西ドイツの「六八年運動」―「革命」の理想と生活スタイルの変化;東ドイツの若者による抗議―西側サブカルチャーと「プラハの春」の影響)
第3章 さまざまな生活領域における抗議―対抗公共圏の創出と抗議文化の定着(西ドイツの「新しい社会運動」;東ドイツの体制批判運動と民主化運動)
第4章 統一ドイツにおける抗議運動の専門化と制度内化―対決から対話へ(専門的抗議主体としてのNGO―BUNDと緑の連盟;運動勢力を取り込む新たな政治参加の模索―ローカルアジェンダ21)
第5章 右からの抗議―混沌とする市民社会(一九九〇年代初頭までの極右の動向;一九九〇年代の極右シーン;近年の新たな「右からの抗議」)
著者等紹介
井関正久[イゼキタダヒサ]
1969年生。1999年ベルリン自由大学博士号(Dr.phil.)取得。ドイツ現代史。東京大学DESK(ドイツ・ヨーロッパ研究室)助手等を経て、中央大学法学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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