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岩波現代全書
梁啓超―東アジア文明史の転換

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000291873
  • NDC分類 289.2
  • Cコード C0310

出版社内容情報

日本に亡命し辛亥革命直後に帰国した梁啓超は、日本体験を経て、中国に思想・学術上の大転換をもたらした。

内容説明

変法維新運動が挫折した後一八九八年に日本に亡命し、辛亥革命直後の一九一二年に帰国した梁啓超(一八七三‐一九二九)。彼は一四年に及ぶ日本体験を経て、明治日本の文明史的達成に深い感銘を受け、中国の政治・経済・教育・言語・文学のあらゆる分野に、思想・学術上の大転換をもたらした。天才ジャーナリストにして希代の政論家は、祖国と国民をどう改造しようとし、進行する革命とどう関わったのか。驕慢になりゆく日本をどう見ていたのか。

目次

第1章 亡命―「思想一変」(政変と亡命;来日以前の梁啓超;東京での活動;亡命者の自覚)
第2章 思想―国家主義(ハワイからオーストラリアへ;譚嗣同と「仁学」;『清議報』の功績)
第3章 精神―「中国之新民」(『新民叢報』;「新民説」の公徳;「知」の新領域;立場の移動)
第4章 行動―代作・論戦・運動(憲政視察報告の代作;革命派との論戦;国会早期開設運動)

著者等紹介

狭間直樹[ハザマナオキ]
1937年生まれ、京都大学文学部卒業、京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。京都大学人文科学研究所教授を経て2001年定年退職。京都大学名誉教授、元京都産業大学特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

5
王朝国家からの脱却。その思想の形成。とでも言うべきか。個人の熱意とその影響は侮ることなかれ。しかしながら、その死後は……(2つの国家的意味で)。別の本でこの方の話を目にしたので目を通したのだけれども、人ではなくあくまで成し遂げたことについての書籍という感じか。2023/04/24

さとうしん

5
梁啓超が日本亡命時代に執筆した『清議報』『新民叢報』の論説の分析が中心。戊戌の政変以後清朝政府にとってはお尋ね者だったはずが、皇族の載沢らを中心とする海外視察団の報告書を(無論匿名で)代筆したという話が面白い。あとは在日華僑が小学校の開設にこだわったという話や、清末の日本への留学生の数が、在日華僑の人口や、日本人の高等学校への進学者の数を優に上回っていたという、亡命時代の梁啓超を取りまく背景が興味深い。2016/06/21

山陰 柴

0
清国はアヘン戦争の敗北、日本は黒船来航により西洋文明にようやくにして目を向け摂取を始めていく。日本は幕末明治期に今までの文明基盤で育まれた漢字を元に西洋近代文明を「和製」漢語をもって摂取していく。亡命者の改革思想家梁氏は精力的に世界の政治、哲学をこの君主立憲国日本を媒体にし吸収し中華革命に貢献していく。梁啓超は国民の教育と意識改革を念頭に新聞「清議報」「新民叢報」を中国本土、留学生、華僑社会へ発信しいった。専制清国を打倒した中華革命の思想に大きく影響を与えた。日本との関係の深さが身にしみ希望が見えるのでは2021/11/26

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