出版社内容情報
おしゃべりな床屋の話,貴公子と後宮の美女の恋,妖精の仕業で出逢う王子と王女の話など面白い話が満載.
内容説明
妖精のいたずらで恋に落ちる王子と王女の話など、不思議で面白い物語の数々!
著者等紹介
西尾哲夫[ニシオテツオ]
1958年香川県生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士(京都大学)。人間文化研究機構・国立民族学博物館教授。総合研究大学院大学教授。専攻は言語学、アラブ研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
162
全六巻の折り返し地点第三巻まで来ました。イスラム教では女性性悪説なのでしょうか?邪まな女性が多く登場します。本巻末で234夜まで来ました。既刊三巻を読了し、巡航速度となりました。続いて新刊の第四巻へ。トータルの感想は、全六巻読了後に。 https://www.iwanami.co.jp/galland/2020/01/11
ケイ
108
ちょっと中弛み。エロさが好みではなく、次第に文字の上を目線が滑っていくようになってしまった。シェヘラザードは夜伽のように話していたのかとこれまで勘違いしていたのは、この男女の話があったからかも。でも実は夜明け前にする話で…、しだいに明るくなってくる時にはなんとも。罪のない男が罰されない話などは楽しいね。2020/06/23
KAZOO
105
この第3巻はかなり読むのに時間がかかってしまいました。「こぶ男の物語」の続きまではいいのですが、どうもその後の男女の絡みの話が年寄りにはしんどくて疲れてしまいました。むかしはこの手の読書は気にならずに「危険な関係」や「アベラールとエロイーズ」などを読んだものでしたがもう駄目ですね。ただ訳は昔のものに比べて格段に読みやすい気がします。2020/04/19
syaori
59
前巻から続く『こぶ男』の楽しい大団円を見届けた後は、美しい男女の恋を巡る2作が続きます。カリフの寵姫とペルシア王族の青年の恋を巡る物語は時代や国を超えた普遍的なお話で、絶望的な恋に対する狂おしい思いが胸を打ちます。ただそれだけに『千一夜』らしさという点では不満が残るななどと思ったのですが、続くカマルッザマーンと中国の姫の物語は豪華な七つの離宮に加え、ペルシアから中国までを舞台とする地理的にも舞台装置的にも壮大なお話で、艶やかで波乱に満ちた恋人たちのドラマと共に、多彩で豊かな千一夜の魅力を堪能する巻でした。2020/10/06
りー
25
「こぶ男の物語」の後編、「(略)シャムスンナハールの物語」「(略)カマルッザマーンと中国の王女」を収録。シンドバードの冒険物語の後に喜劇的なこぶ男、次は王の愛妾と亡国の王子の悲恋、次は運命的な出会いをするカップルとその息子たちの数奇な物語…と、内容がバリエーションに富んでいる。物語には様々な王様が登場しますが、どの統治者も、旅人や罪人が語るお話を、まーよく聞くこと。こぶ男の話の床屋なんて今でいうところの「ウザイ」奴なのですが、最後まで話をさせる。しかもお話が面白かったら無罪放免したりして(笑)。2022/01/22