内容説明
大震災と原発事故は、学者に対して、学術をいまこそどのように社会のために役立てるのか、被災地域の住民のために学術は何をすべきか、という課題をつきつけた。学者一人ひとりが説明責任と倫理を確立し、学術の内実とあり方をめぐって、社会からの批判、科学者間の相互批判によって絶えず点検されなければならない。311の衝撃を受けてから半年の間、日本学術会議の部長・副会長・会長として、一人の学者が何を考え、どう行動したのか、煩悶と実践の手記。
目次
第1章 大震災の勃発・非常事態・緊急の取組み(2011年3月11日 大震災の衝撃;3月18日 「非常事態」下の日本学術会議の緊急集会 ほか)
第2章 復興のデザイン・放射線被害・エネルギー政策(6月10日 復興のグランド・デザイン分科会の提言;6月17日 会長談話「放射線防護の対策を正しく理解するために」 ほか)
第3章 会長としての仕事・比較と歴史への目・思い悩むこと(7月11日 日本学術会議第160回(臨時)総会と会長就任
7月22日 衆議院科学技術・イノベーション推進特別委員会における参考人としての発言 ほか)
第4章 総括とバトンタッチ―次の活動のために(9月1日 各分野からの提言・報告のラッシュ;9月22日 第21期の締めくくりの幹事会 ほか)
著者等紹介
広渡清吾[ヒロワタリセイゴ]
1945年生。1968年京都大学法学部卒業。現在、専修大学教授、東京大学名誉教授、ベルリン自由大学・ミュンヘン大学客員教授、東京大学社会科学研究所長、東京大学副学長、日本学術会議会長、日本法社会学会理事長、日本ドイツ学会理事長、民主主義科学者協会法律部会理事長等を歴任。専門はドイツ法・比較法社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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ぐうぐう
佐藤丈宗