若者の気分
学校の「空気」

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  • サイズ B6判/ページ数 137p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000284516
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C0336

出版社内容情報

子どもや若者が生活時間の多くを過ごす学校。授業や課外活動での濃密な人間関係を通して,かれらが日々呼吸している「空気」とはどのようなものか。それは,子どもや若者にどんな作用を及ぼしているのか。勉強(学力)/友だちとの関係/先生との関係/進路(将来)の4つの扉から,学校に立ちこめる「空気」をすくい取る。

内容説明

「学力」と「生きる力」の間には何があるのか?自分をウチと呼ぶのは「普通」であることの表現?友だち関係、先生との関係のリアルとは?「学力」/友だち/教師/将来という4つの扉からせまる、学校の「空気」。

目次

1 「学力」―差異の刻印(「学力」をどう考えるか;2つの「学力」の分布と相互関係 ほか)
2 友だち―教室という劇場/戦場(教室の中の島宇宙;クラス内での「地位」 ほか)
3 教師―親密性の濃淡(やさしくなった教師;親密さの濃淡を左右するもの ほか)
4 将来―野心の偏在、又の強迫(それぞれの将来像;友だち関係が将来に落とす影 ほか)

著者等紹介

本田由紀[ホンダユキ]
1964年生まれ。東京大学大学院教授。教育社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます

10
中学2年生を対象にしたアンケートの結果から、彼らが多くの時間を過ごす学校の「空気」に迫り、それがどんな影響を与えているかを探った本。中2の娘がいるので興味深く読み、なるほどと思う分析もあったが、なんといっても1回きりの調査の分析なので、いまの特徴が浮かび上がらないのが痛い。携帯やネットの発展などといった社会の変化が学校の「空気」に及ぼす影響にふれず、子どもたちの生の声をあまり取り上げなかったのも物足りない。この問題に向き合う著者の研究姿勢に共感するだけに、時代の変化のなかでいまを読み解く書を期待したい。2011/07/08

ケン五

10
学校の空気を、雰囲気や事例から考察したのではなく、中学生から取ったデータから分析している本。どちらかというと、研究書を一般向けに分かりやすく噛み砕いた感じで、普段なんとなく、そうなんじゃないかなーと思っていたことが、数値で明らかになって、なるほどと思った。この本は、あくまでも学校がどんな空気なのかを明らかにするだけで、だからどうすべきと提案していないところも面白い。2011/03/24

てん

8
中学校でクラス内の「地位」が(低位・いじられ)に属する人ほど自分の気持ちと違っていても、人が求めるキャラを演じてしまう。また仲の良い友達でも自分のことをわかっていないと感じている。高校生になったら今と違うキャラになりたい、と答える人も多いけど、(女子・いじられ)に関してはその割合が高くはなくて、きっと諦めとか変化に対する恐怖があるのかもしれないと思った。2022/12/01

shouyi.

5
本書は、学校の「空気」を「学力」、友だち、教師、将来という切り口で捉えた本である。このうち「学力」と将来は「目的性」、友だちと教師は「共同性」を意味する。共同性の獲得が目的性を希薄する事があるという指摘もあり、学校での若者の生きづらさを表しているのかもしれない。2022/03/27

けんとまん1007

4
データからみた概論・・まさに「空気」だと思った。自分の子どもが大2と中3なので、それなりに感じるところもある。特に、目新しいところはなかったように思うし、ここからは読み取れない部分が、実際は多いと思うし、対応が必要な部分だと思う。統計的な処理をすることの危うさもあるのは、致し方ないかなと思う。2011/07/24

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