シリーズ日本の中の世界史<br> 帝国航路(エンパイアルート)を往く―イギリス植民地と近代日本

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シリーズ日本の中の世界史
帝国航路(エンパイアルート)を往く―イギリス植民地と近代日本

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  • サイズ B6判/ページ数 248p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000283854
  • NDC分類 209.6
  • Cコード C0321

出版社内容情報

近代日本の経験を世界史の流れの中に位置づけ直す.様々な地域の歴史研究者が描き出す七つの個性的歴史叙述.

プロローグ――『西洋道中膝栗毛』と帝国航路


第?章 帝国航路とイギリス植民地
 一 帝国航路の旅
  帝国航路/船客さまざま
 二 寄港植民地点描
  広がるイギリス植民地/上海/香港/シンガポール/ペナン/ゴール・コロンボ(セイロン)/アデン/紅海/スエズ運河/ポートサイド・カイロ・アレクサンドリア

第?章 幕末動乱のなかで―― 一八六〇年代
 一 日本の将来を探る旅
  自由貿易帝国主義の時代/幕末の日本が送り出した人々/観察する者と眼を閉ざす者
 二 ヨーロッパ文明との出会い
  ヨーロッパ風の事物/スエズ鉄道
 三 ヨーロッパとアジアの落差
  対照的な家屋/臭気と「不潔」
 四 植民地化への警戒と日本の行方
  福沢諭吉と帝国航路/「東方でのヨーロッパ」志向
 【コラム1】帝国航路を漢詩に詠む

第?章 明治国家建設をめざして―― 一八七〇?八〇年代
 一 帝国世界形成期の旅
  帝国世界形成期の世界/近代国家日本の模索
 二 ヨーロッパ文明と植民地支配――久米邦武と中江兆民
  久米邦武の場合/中江兆民の場合
 三 優勝劣敗の世界像
  野蛮なアジア/支配されるアジア
 四 自立する日本の模索
  日本の行方/オラービーを訪ねて
 【コラム2】中国人の見た帝国航路

第?章 帝国支配国へ―― 一八九〇年代?第一次世界大戦
 一 帝国世界絶頂期の旅
  帝国世界の完成/増大する日本人旅行者/帝国世界完成期のアジアと日本
 二 拡大する日本の力と英領植民地の日本人
  日本の力拡大の諸相/問題としての「からゆきさん」
 三 アジアの民衆への視線
  「亡国の民」の相貌/「中国人あなどるべからず」
 四 ヨーロッパとの競合と植民地統治策
  ヨーロッパと競合する日本像/植民地統治モデルの模索
 五 第一次世界大戦期の帝国航路
  戦火のなかの帝国航路/イギリス帝国の動揺/日本の将来
 【コラム3】香港・シンガポールに眠るからゆきさん

第?章 ヨーロッパへの挑戦―― 一九二〇?三〇年代
 一 帝国世界再編期の旅
  帝国世界の危機と再編/旅する人の多様化/皇太子の旅/第二次世界大戦への道と帝国航路
 二 ヨーロッパに対抗する日本
  日本の存在感/アジア「解放」の夢?/排日気運の実感/一九三〇年代の寄港地
 三 植民地支配をめぐって
  イギリス帝国観の動揺/イギリス植民地統治策の吟味/アジアの民衆像の相克
 【コラム4】日米・日英交換船


エピローグ――帝国航路とアジア・ヨーロッパ
  敗戦国民の旅/脱植民地化の風のなかで/帝国航路と近代日本の軌跡


文献一覧
あとがき
人名索引 

木畑 洋一[キバタ ヨウイチ]
著・文・その他

内容説明

「開国」後の一八六〇年代から一九五〇年代に至るまで、多くの日本人がイギリス帝国の支配下の航路を辿り、ヨーロッパへと渡った。上海や香港、シンガポール、ペナン、セイロン、アデン、エジプトなど様々な地域の状況にふれ、帝国支配の様相を自らの視線でとらえた彼らの経験や思索を通して、帝国主義世界体制の中での位置を模索する近代日本の姿に迫る。

目次

プロローグ―『西洋道中膝栗毛』と帝国航路
第1章 帝国航路とイギリス植民地
第2章 幕末動乱のなかで―一八六〇年代
第3章 明治国家建設をめざして―一八七〇~八〇年代
第4章 帝国支配国へ―一八九〇年代~第一次世界大戦
第5章 ヨーロッパへの挑戦―一九二〇~三〇年代
エピローグ―帝国航路とアジア・ヨーロッパ

著者等紹介

木畑洋一[キバタヨウイチ]
1946年生まれ。1972年東京大学大学院社会学研究科博士課程中退。東京大学・成城大学名誉教授。イギリス帝国史・帝国主義史、国際関係史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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まーくん

67
幕末開国以来、多くの日本人が欧州を訪れたが、ほとんどはインド洋回りの船旅であった。その航路は英国により確立された上海、香港、シンガポール、コロンボ、アデン、スエズを経由する”帝国航路”であった。その航路を幕末の使節団から明治の官僚・軍人、昭和の経済人、戦後の作家・芸術家などに至るまで多種多様な日本人が往来し、大英帝国の威信と統治され虐げられる中国人、インド人、そして最下層に蠢く本来の住民、哀れな「土人」を見る。当初、祖国の行く末に不安を抱くも、その後の日本の興隆に伴い、支配者側へと変わりゆく視点を追う。2019/08/06

coolflat

19
1860年代から1950年代までの1世紀の間に、帝国航路(イギリス帝国が植民地支配した土地、上海-香港-シンガポール-ペナン-セイロン島-アデン-スエズ運河-エジプト間の航路)を利用して日本から欧州へ赴いた人々、あるいは欧州から日本に戻ってきた人々が、旅の途上で何を見て、何を感じたか、彼らのアジア観、ヨーロッパ観、日本観について記している。帝国航路を旅した人々はおおよそ近代日本のエリートたちであった。共通して言えるのは、中江兆民や永井荷風や島崎藤村などの例外を除き、2020/08/13

ワッキー提督

9
「帝国意識」を研究された著者らしい一冊。東南アジアからインド洋を経由して欧州へと船旅をした日本人の、ヨーロッパ人や現地人に対する意識の変化を、同時代人の書いた旅行記から探る一冊。 著者はエピローグで、本書が分析した範囲の限界を指摘して、広範な議論に発展させるのを注意深く避けているが、この航路を辿った多くの近代日本エリートが、同じ文脈で同じ世界を見ていたことを考えると、やはり後発帝国主義国としての日本人の意識に、なんらかの影響があったのではとも思わされる。2020/01/04

MUNEKAZ

7
大英帝国全盛期、ヨーロッパからアジアまでを結んだエンパイアルートを渡った日本人たちのエピソード集。イギリスに対する畏怖と敵愾心、「土人」に対する「ああはなるまい」という自戒と蔑視など複雑な感情が交差する様を描いている。大日本帝国の末路を知っている今からすれば、当時の人々の認識を思い上がりと批判したくもなるが、同時にこれから西欧列強と渡り合おうとするエリートたちの素朴な心性とも受け取れる。所謂「からゆきさん」への同胞としての蔑視、「反英闘士」ウラービーへの関心なども興味深かった。2019/03/12

さとちゃん

6
1860年代から1950年代までの、欧米に赴いた日本人の旅行記などを通して日本人が世界をどのように見ていたのかを考察するというもの。当時は船旅、それもイギリス船を中心としたものでその航路が「帝国航路」。旅行記に記された内容は復路よりも往路の方が詳細なものが多かった、というのは納得。渡欧した人々は官費で送り出されたエリートが多かったから、というのもあるのだろうけれど、帝国の植民地政策下にあった人々に向けるまなざしがどのようなものだったのか、どう変化していったのか、興味深いものがありました。2023/04/30

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