パヴェーゼ文学集成〈2〉長篇集 美しい夏

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パヴェーゼ文学集成〈2〉長篇集 美しい夏

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  • サイズ A5判/ページ数 536p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000282321
  • NDC分類 978
  • Cコード C0397

出版社内容情報

1949年、すでに自死の予感の中にあったパヴェーゼが自ら編んだ、最後の作品集の完訳。イタリア解放以来の創造の嵐の中で生まれた『孤独な女たちと』など2作品に、ファシズム下の未発表長篇『美しい夏』を加えて刊行された。

内容説明

21世紀文学の扉を開く、親密でしかも神話的な作品集。生誕百年、河島英昭個人全訳、完結。

著者等紹介

河島英昭[カワシマヒデアキ]
1933年東京に生まれる。東京外国語大学イタリア語学科卒業。東京外国語大学名誉教授。イタリアの文学経験を日本に根付かせるべく、数多くの作品を翻訳し、批評活動を行なってきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぱせり

8
壊れてしまった後で振り返ってみれば、壊れ始めたころ(そのときにはまったくそのことに気がつかなかった)が一番美しいのだった。壊れたのはきっと無垢な時代。ため息をつくようにして振り返っている。二作目『丘の上の悪魔』が一番よかった。2013/07/13

うぼん

1
完璧な小説。三作とも繊細なテーマを扱っているが、素っ気なく美しい語り口に載せられたリアルな人物描写(一つの行動や一つの言葉が、好悪の感情、虚勢、条件反射などのムラを重ねて発動される)に全く作為が見えず、そこから垣間見える社会背景や人物間の澱みが強烈に伝わってくる。作劇の都合で物語を強引に動かす段取り臭さが皆無の神業のような小説。残念なのは殆ど気の利かない直訳。例えば、男に怪しいサロンへ連れてこられた女が詰る場面「『どのような考えをもっているのか』と糺した」だって(苦笑)。『いったい何を考えてるの』と思う。2023/06/01

qurulinter

0
三作品が一冊にまとめられて日本で出版されたのは本当に素晴らしいことですね。同時期に書かれたわけでもないの三部作として編まれたのは、まあパヴェーゼの意図と当時の時代背景があるのですが、作品間の繋がりや共通点を見つけようとせずに読んだ方が良いと思います。訳は晶文社版のとあまり変わってませんが・・・少し気になるところがあります。2010/08/24

Adore

0
「丘の上の悪魔」 美しい夏に続く若者達の青春を描いた作品であり物語は都会から田舎へと移動し儀式のような咆哮によって呼び覚まされた悪魔と出会うことで純粋なエネルギーは悪癖へと変換され青年達はさらに大人へと近づく。 「孤独な女たちと」 貧困から逃れようとローマに飛び出しそこでファッションデザイナーとして一流になり故郷で出店するために17年ぶりにトリーノへ帰郷。 女はもう30歳半ばへと差し掛かり当然のようにあの頃の街並みや人も変化しているが至る所で幼い自分を見出し、中流階級へ混ざるもそこには孤独な女たちが

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