内容説明
王朝体制打倒後の中華民国の誕生から五四新文化運動の展開期の原典を扱う。中国国民党による南京国民政府が成立するまでの、国民革命を含む北京政府の時代であり、国民‐共和国家を体現するための社会・精神文化の「練習」をした時代でもあった。世界的激動の中で、伝統文化批判、平民主義や女性解放思想の誕生など、中国社会はどのような変容を迎えていたのか。「辛亥革命の挫折と反省」「新文化運動」「五四運動とその展開」「国共合作と国民革命」「アイデンティティを求めて」という五章構成のもと、グローバル化の中での諸思想を、教育、メディア、ジェンダーなど様々な軸から捉える。
目次
1 辛亥革命の挫折と反省(社会改良会発起宣言;民彝と政治(抄) ほか)
2 新文化運動(伝統文化批判;平民主義と「社団」 ほか)
3 五四運動とその展開(庶民の勝利;五四運動諸宣言(抄) ほか)
4 国共合作と国民革命(省憲法運動の目標;中国共産党第二次全国大会宣言(抄) ほか)
5 アイデンティティを求めて(静の文明と動の文明;第三種文明 ほか)
著者等紹介
坂元ひろ子[サカモトヒロコ]
1950年生。東京大学大学院人文科学研究科中国哲学専攻博士課程退学。一橋大学大学院社会学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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