出版社内容情報
フェミニズムの先駆者として文学史上並ぶもののない輝きを放ち,いま世界的にますます多くの人を魅了してやまない女性作家ウルフ.幼少の頃からもっとも身近に接してきた英国の代表的作家が,その魅力を浮き彫りに.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
meg
29
ヴァージニア・ウルフ。彼女から学ぶことがある。そしてフェミニズムという言葉にこめられたこと。ヴァージニア・ウルフの言葉や表情から表現されているのだ。2024/09/19
紫羊
20
著者は子どもの頃に、すでに作家として高い評価を受けていたウルフを直接知る人物なので、いかにもウルフらしいエピソードが次から次へと紹介されていて興味が尽きない。2016/02/22
柳瀬敬二
7
ヴァージニア・ウルフを直接知る人物が書いた彼女の伝記。合間合間に挿入される著者が記憶している彼女の言動は、彼女が一風変わった人物であり、天才であったことを伺わせる。夫レナードとのプラトニックな愛情、過激なフェミニストとしての一面、そしてブルームズベリー・グループ。ダロウェイ夫人がそうであったように、彼女の人生も決して派手なものではなかった。以前に見たウルフが主役の映画「めぐりあう時間たち」を思い出しながら読んだ。2015/09/26
niki
5
薄幸そうな美人、コートに石を入れて入水した最期、夫への透明な遺書、そしてヴァージニアウルフという美しい名前。彼女がどんな人間だったのか知りたくて、彼女と恋人関係にあった女性の息子が書いた本書を選ぶ。 彼女は私が勝手にイメージしていたよりずっと普通で意地悪。外見は病弱に見えるけれど、確かに心の病は彼女を苦しめたけれど、戦う女であり、夫と出版社を経営し、収入を補う為に書評も沢山書いたし、逞しい女性だったと思う。 そして突然訪れる死。肉体関係は殆ど無かった夫婦だけれど本当に心と心で愛し合っていたのだな。2024/01/15
Mana
5
ウルフの友人の息子が書いた伝記。ウルフを扱った小説で彼女の印象が色々違うから実際はどんな人柄だったのか知りたいと思って読んでみたけど、これはこれで著者の主観での語りが強いかも。彼女に直接あったことのある人の語る思い出としては良いけど、性的虐待や女性参政権活動などへの目線が冷たいのがちょっと気になる。2019/11/08