内容説明
老いて死にゆくまで、自らの人生を主体的に生き抜くこと。そのためには、日々の暮らしを営む住まいとコミュニティが欠かせない。本書では、保育・介護・災害対策などの多様な視点から、高齢者が抱える様々な困難・具体例をおりまぜ、住環境のあり方を考察する。
目次
序章 住まいの風景
第1章 生きる―「老い」と人生(人として生きられる住環境;老人問題と子どもの発達)
第2章 「老い」と住まい(居住の安定が高齢者を豊かにする;在宅福祉が困難な日本の住まい;コミュニティの中で住む)
第3章 安居楽業―「安居」と「楽業」は車の両輪(「主」になれる住まい;家族の器・労働の基地;老いの価値と労働の質;雇用と住居)
第4章 災害復興と住民(阪神大震災の教訓;災害復興の論理と課題;住まいの復興;鎮守が復元されなければ村にもどらない;地域の「居住福祉空間」への改造;「原発」にどう立ち向かうか)
第5章 「居住福祉社会」をめざして(人権と民主主義に根ざした居住政策;居住民主主義;「予防的社会保障」の提起―住宅貧困の社会的費用を減らす;不動産・社宅産業から「居住福祉産業」へ;住教育改革・発展の必要性)
著者等紹介
早川和男[ハヤカワカズオ]
1931年、奈良市生まれ。京都大学工学部建築学科卒。日本住宅公団技師、建設省建築研究所住宅計画・都市計画・建設経済各研究室長、英国国立建築研究所・アーヘン工科大学・ロンドン大学経済学部客員研究員、天津大学客員教授、神戸大学環境計画学科教授、日本住宅会議事務局長、国際社会学会(ISA)住宅・環境特別委員会理事、長崎総合科学大学特任教授、日本福祉大学客員教授等を経て、神戸大学名誉教授、日本居住福祉学会会長、国際居住福祉研究所長、居住福祉塾代表、国際長寿センター・高齢社会をよくする女性の会理事、きらくえん後援会長他(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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