出版社内容情報
軍政時代の韓国。留学した在日の青年・韓成三は、ある日情報部に連行され、激しい暴力を受ける。屈服し、心身ともに深い傷を負った韓は、日本に帰国後、酒に浸り、魂の抜けたような日々を送る。数年後、彼を拷問した情報部の人間から電話がかかってくる。「我々の工作に協力せよ」……。名作「火山島」の作家が描く、人間回復の物語。
内容説明
軍政時代末期の韓国。留学した在日韓国人の韓成三は、ある日突然南山(KCIA)に連行され、激しい拷問を受ける。なすすべもなく屈服し、「忠誠国民」を誓って出所したものの、心身ともに深い傷を負い、日本に帰ったあとも、酒に浸り、魂の抜けたような日々を送る。七年後、その彼の家に、彼を拷問した情報部の人間から電話がかかってくる…。ひとたび自分を崩壊させた人間は、どうすれば誇りと人生を取り戻せるのか?名作『火山島』の作者が描く、人間「復活」の物語。
著者等紹介
金石範[キムソクポム]
1925年生まれ。作家。1967年『鴉の死』でデビュー。代表作は、韓国済州島の「四・三蜂起」をテーマとした『火山島』(全7巻)で、同作品により大佛次郎賞、毎日芸術賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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