討議デモクラシーの挑戦―ミニ・パブリックスが拓く新しい政治

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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000258296
  • NDC分類 311.7
  • Cコード C0031

出版社内容情報

代表民主制を補完し、熟慮された民意を政策に反映させることをめざす討議デモクラシー。その具体的な試みとして、無作為抽出された市民(ミニ・パブリックス)による討議が世界各地で実践されている。その原型とされる四つの手法を紹介し、二一世紀以降の新しい動向も概観する。民主主義の新しい形を示す、刺激に満ちた一冊。

内容説明

議会政治が民意を反映していないという不満が指摘されて久しい。そのような代表制民主主義の欠陥を補完し、熟慮された民意を政策に反映させることをめざす討議デモクラシー。その実践として、無行為抽出された市民たち(ミニ・パブリックス)による討議の結果を政策決定に活用しようとする社会実験が世界各地で行われている。その原型とされる手法を紹介し、二〇〇〇年以降の新しい動向も概観する。民主主義の新しい可能性を示す、刺激に満ちた一冊。

目次

第1部 ミニ・パブリックス型討議の基本類型(討議型世論調査(DP)―民意の変容を世論調査で確かめる
コンセンサス会議―市民による科学技術のコントロール
計画細胞会議―メンバーを入れ替えながらの少人数討議
市民陪審―証言者からのヒアリングと討議
市民討議会―日本の政治文化を拓く)
第2部 民衆会議の諸形態(e‐デモクラシー―大人数で討議するアメリカの二一世紀タウンミーティング;参加型予算(ブラジル、ポルト、アレグレ市)―大規模政治体における民衆集会的政治の可能性)
第3部 市民討議の多元化(市民議会―ブリティッシュ・コロンビア州(カナダ)での選挙制度改革
ヨーロッパ市民コンサルテーション(ECC)―国境を越えた討議をEUへ)
若干の理論的考察

著者等紹介

篠原一[シノハラハジメ]
1925年生まれ。東京大学法学部卒業。現在、東京大学名誉教授。専門:ヨーロッパ政治史、政治学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Ra

2
「理論」論に終始しがちな「討議(熟議)民主主義」の可能性と可能態につき、日本を含む各国の多種多様な「実践」例を類型別に論じていて、(自分の中での)本理論の輝きを取り戻させてくれた。2018/01/20

新橋九段

1
討議デモクラシーの具体例についていろいろと。まぁ、実際を見てみないとイメージはつかめないだろうが。2022/04/26

takao

1
ミニ・パブリックス(ランダムに市民を選び、討議をしてもらい、参考にする)、コンセンサス会議(科学技術対象)、市民陪審、e-デモクラシー、参加型予算2020/12/15

ITかくめい

0
篠原(2004)『市民の政治学』は理論に重きを置いた著書。こちらの著書は、その実践に重きを置いた著書である。2012/12/30

伊藤直起

0
討議デモクラシーは、ランダムに選ばれた市民により多種多様なテーマが討議されることで、日頃意見が聞けないようなサイレントマジョリティーの意見が表出することを期待している。 この討議が集団分極化しないようにするファシリティ能力も必要だが、この討議システムを作るだけでも、政治意識や考え方にプラスの働きをもたらすことになる。 そうして考えると、英国のコーヒーハウスはある意味で討議デモクラシーの典型のようにも思える。2021/03/29

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