出版社内容情報
落語を道連れに日本全国を歩き、土地の物語を愉しむ99のエッセイ。名所・奇所・珍所を発見する旅の案内書。
内容説明
落語というタイムマシンは、今はなき地名を伝え、ゆかりの事蹟を語り、土地柄やそこに生きた人々の姿を想像させてくれる。そんな噺を道連れに、日本全国を訪ね歩き、その土地にまつわる物語を愉しむ九十九のエッセイ。入門者も玄人もようこそ、誰もが知る落語から高座では聴けない噺までちりばめた、名所・奇所・珍所を発見する旅の案内書。
目次
白河「弥次郎」
東京駅―切符を買おう「出札口」
宗谷岬―はてしないはなし「浮世根問」
谷中―最初の速記「怪談牡丹燈篭」
最上川―もう一人の名人「函館三人心中」
函館―凝った道具立て「雁風呂」
網走―進化系統「幸せの黄色い干し芋」
龍飛岬―ご注文は慎重に「反対車」
奥入瀬―芸づくし「とろろん」
石割桜―ドミノ倒し「薮入り」〔ほか〕
著者等紹介
田中敦[タナカアツシ]
落語名所探訪家。1961年、東京生まれ。速記本を中心に落語書籍約1300冊の書誌とその内容をウェブサイト「はなしの名どころ」に掲げ、数千の地名情報を記録している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
貧家ピー
2
落語の舞台そのものずばりの場所を訪れるのはむしろ少なく、落語内でちょっとでも触れられていたり、関係するる場所に足を運んでいる。知らない噺が多かった。 2016/07/12
Kazuo Ebihara
1
落語にゆかりのある全国の土地を旅した記録。 目次から判るように、演目をもとに北は北海道から、 南は沖縄まで旅しています。 見慣れない演目も並んでいます。 古い文献からも落語を探し出し、それに係る土地を探訪したようです。 巻末には、19ページにわたる参考文献と、 戦後に復刻された落語速記録などの詳細な解説が付いています。 これが凄い。 著者のウェブサイト「はなしの名どころ」には、 落語速記本や地名探訪、圓朝作品、 燕枝作品などが載っています。 市井にも、凄い研究家がいるものですね。2024/04/30
takao
1
ふむ 2020/02/29
沖縄電鉄社長
0
落語の舞台を、著者が実際に訪れた体験を語るエッセイ。外国もあり。2016/06/06
kaz
0
全国落語名所ガイドなのだが、いくつかは、噺の一部をきっかけにこじつけて結びつけたもの。また、同じネタでも、演者によって出てくる場所は微妙に異なる。しかし、このような割り引くべき点は些細なもの。江戸か上方か、古典か新作かを問わず、著者の噺に対する知識は広く深い。こんな噺があったのか、こんな構成もあるのかと驚かされる。名所の解説も、コンパクトながら楽しい。どこも行ってみたくなる。さすが落語名所探訪家と名乗るだけのことはある。2018/05/13
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