プシュケー―他なるものの発明〈1〉

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  • サイズ A5判/ページ数 740p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000246897
  • NDC分類 135.5
  • Cコード C0010

内容説明

一九七〇年代後半から八〇年代の主要論考を集成し、デリダ哲学の政治的‐倫理的「旋回」を告げる論文集。第1巻には「他なるものの到来」を理論化した表題作「プシュケー」ほか、ベンヤミンの読解を通して権力言語の彼方を素描した「バベルの塔」、レヴィナスの倫理思想を論じた「この作品の、この瞬間に、我ここに」、アパルトヘイト批判を展開した「人種主義の最後の言葉」、核の脅威をめぐる「黙示録でなく、今でなく」など全十六篇を収める。

目次

プシュケー―他なるものの発明
隠喩の退隠
音楽の力の大いなる残余
イラストを描くこと、と彼は言った…
送付
私―精神分析
この作品の、この瞬間に、我ここに
バベルの塔
テレパシー
突然、険しく
フロベールのある一つの観念―「プラトンの手紙」
地精神分析―「そして世界の残り物」
私のチャンス―いくつかのエピクロス的立体音響とのランデヴー
人種主義の最後の言葉
黙示録でなく、今でなく―全速力で、七つのミサイル、七つの書簡

著者等紹介

デリダ,ジャック[デリダ,ジャック] [Derrida,Jacques]
1930年、アルジェリア生まれ。1984年、社会科学高等研究院(フランス、パリ)教授に就任。2004年没

藤本一勇[フジモトカズイサ]
1966年生まれ。早稲田大学文学学術院文化構想学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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アルゴス

3
デリダの1970年代から1980年代の論文を集めた一冊。この時期のデリダはどんなテーマでも書けるのではないかと思わせる。デリダの筆は、必然と偶然の戯れのクリナメン(518)を演じているかのようだ。精神分析のテーマが大きな地位を占めるが、ベンヤミンと翻訳をテーマとした「バベルの塔」は日本語版だけが刊行された『他者の言語』に収められたものと同じである。デリダはのちにはこういう論文集という形ではあまり本を出さなくなる。読むのにとても疲れたので☆ひとつマイナス(笑)。★★★2018/01/08

Ryoma Okamura

0
そしてもちろん、あなたがたは何かが到来するのを見たわけではない。他なるもの、それはもう発明されない。それによって何をあなたは言わんとしているのか。他なるもの、それは一個の発明、他なるものの発明でしかなかったことになる、ということか。いや、他なるもの、それは決して発明されないものであり、あなたがたの発明を待つことなど決してなかったことになる、そういうものだということである。他なるものは来たれと呼びかけるのであり、そしてそれは複数の声においてしか届かないのである(pp.68-69)。2021/02/21

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