出版社内容情報
最古の実用写真術、銀板写真とともに旅に出る。福島の渚へ、遠野の田園へ、核実験場の砂漠へ、あるいは己の過去、夢と現の境へ――。詩人になりたかった美術家は、絶望と混迷の時代にあってもまた昇る陽を待ちながら、ひとり言葉とイメージを探す。世界と自身を見つめ、未来の先触れに手を伸ばす、文+写真エッセイ。
内容説明
最古の実用写真術、銀板写真とともに旅に出る。福島の渚へ、遠野の田園へ、核実験場の砂漠へ、あるいは己の過去、夢と現の境へ―。絶望と混迷の時代にあっても、また昇る陽を待ちながら、だれでもない夜にひとり、言葉とイメージを探す。気鋭の美術家、初の著書。
目次
1 鏡ごしに出会うこと(在りし日の写真について;銀板写真/モノと記憶/極小の記念物 ほか)
2 陽の光あるうちに(冬眠;路上で ほか)
3 百の太陽に灼かれて(トリニティ・サイトへ;東松照明への旅―だれのものでもない“写真”への断章 ほか)
4 ままならぬ身体の方へ、目覚める(アジール;悪魔の舌 ほか)
著者等紹介
新井卓[アライタカシ]
1978年、神奈川県生まれ。アーティスト。最初期の写真術ダゲレオタイプ(銀板写真)を独自に習得。対象に出会ったときの感覚を時間と空間を超えて伝える“極小のモニュメント”として自身のメディアとし、核の歴史を主題に世界各地で制作、発表を行う。近年は映画制作、共同研究ほか学際的活動を展開。2016年に第41回木村伊兵衛写真賞を、2018年に映像詩『オシラ鏡』で第72回サレルノ国際映画祭短編映画部門最高賞を受賞。スミソニアン博物館、ボストン美術館、サンフランシスコ近代美術館、ギメ美術館、東京国立近代美術館ほか内外の展覧会に参加、各美術館に作品が収蔵されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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