坂東三津五郎 踊りの愉しみ

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  • サイズ B6判/ページ数 196p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000244633
  • NDC分類 769.1
  • Cコード C0076

内容説明

踊りをもっと愉しんでいただきたい―そんな思いを込め、踊りの名手・十代目坂東三津五郎が、魅力あふれる舞踊の世界へご案内いたします。日本舞踊の本質や心得、身体の使い方や振りなどの知識から、三津五郎代々の藝、稽古の思い出まで、明晰な語り口で説き明かします。坂東家の藝である『道成寺』『六歌仙容彩』『山帰り』『三社祭』『棒しばり』などは演目ごとに解説。

目次

第1章 舞踊の本質(スポーツと比較する;舞台へ出るときの心得;鏡を見る稽古は禁止です;上手い下手の大きな分かれ目;踊りの振りのさまざま;身体との会話;劇場空間を把握する;踊りの起源)
第2章 私の踊りをつくってくれた人々(坂東三津弥さんのこと;坂東流の流儀;芸事の上達;明治生まれのお師匠さん;十代にうぬぼれはありません;流儀の運営について;振付けることで学ぶ;踊りの上手になりおおせるために)
第3章 踊りのさまざま(『道成寺』;『山帰り』;『六歌仙容彩』;『文屋』;『喜撰』;『靱猿』;『傀儡師』;『流星』;『玉兎』;『供奴』;『舌出し三番』;『大原女』;『三社祭』;『棒しばり』)

著者等紹介

坂東三津五郎[バンドウミツゴロウ]
歌舞技役者・日本舞踊坂東流家元。昭和31年九代目坂東三津五郎の長男として東京に生まれる。昭和32年「傀儡師」で曾祖父七代目坂東三津五郎に抱かれて初お目見得。昭和37年「黎明鞍馬山」牛若丸役で五代目坂東八十助を名乗り初舞台。平成13年十代目坂東三津五郎を襲名。平成18年日本芸術院賞、平成21年紫綬褒賞など受賞多数

長谷部浩[ハセベヒロシ]
演劇評論家、東京藝術大学美術学部教授(近現代演出史)。昭和31年埼玉県に生まれる。慶應義塾大学卒業。現代演劇・歌舞技を中心に評論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ぶんこ

43
歌舞伎を観に行く楽しみの70%程が踊りと鳴り物なので、とても役立ちます。 まるで大学教授の講義を受けているような、素晴らしい本でした。 今週末歌舞伎座に行きます。 息子さんの巳之助さんの「芋掘り長者」を楽しみにしていましたが、より楽しくなりそうです。 それにしても日舞では意識的に鏡を見ないお稽古をするというのは驚きでした。 そして指先には力を入れない方が美しいとは! 反対だと思っていました。 三津五郎さん、勘三郎さんが天国に召され、もうお二人の息のあった踊りが観られないのが残念です。2015/08/12

筋書屋虫六

4
歌舞伎役者と一口で言ってもいろんな家筋がある。三津五郎丈の場合は、菊五郎劇団で六代目の元で修行した父(八代目)が大和屋に婿養子に入って生まれた九代目。役者でもあるけれど、舞踊・板東流家元としての宿命、修練の生涯があったのだ。早すぎる死は舞踊界の人たちにとっては想像以上に大きな喪失だっただろうと感じた。大和屋の踊りに立ち向かう言葉はまるで遺言だ。もっともっと面白くなっただろうし、その踊りを見たかった。「喜撰」や中村屋との「棒しばり」、まだ目に焼き付いている。芝居だけでなく踊りを愉しむ目を身につけたいな。2015/08/12

クリイロエビチャ

4
「歌舞伎の愉しみ」よりも易しく&優しく踊りについて解説していて、やっぱり踊りの方が普通の人には理解されにくいからかな。坂東流の家元としての自覚と鍛練と、その成果は素晴らしいものだと思うけど、お弟子さんのことまでは構っていられないんだなぁ、やっぱり。踊りを理解していないお弟子さんがいても他人事みたいに突き放している感じが、なんか淋しかった。我が事ではないのね、流派の危機ではないのか。それにしても、この人にとって勘三郎さんがいなくなったのは痛手。二人の「棒しばり」は印象に残っている、十年も前に観たものだけど。2014/08/10

コユキ キミ

2
ふりがながかわいい。四代目河原崎権十郎(いまのごんじゅうろうくん)、七代目梅光(ばいこうのおじさん)とか。。三津五郎さんの人柄を感じさせられる。身体的なものは、素人には想像できないもので、それを文章にできうる限り、正確におとしこもうとしたものと解釈する。勘三郎さんとのつながりは、読んでいて苦しいほどだった。天国で仲良くお二人で踊っていることを祈ります。2019/06/10

Sae

2
歌舞伎役者の目線と舞踊家の目線は違うと思うので、微妙に物足りなさ感があったけれど、歌舞伎役者ならではの工夫とか、供奴の三里当の説明とかが面白かった。2013/11/13

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