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ドン・イシドロ・パロディ 六つの難事件

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  • サイズ B6判/ページ数 291p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000241168
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

出版社内容情報

ミステリ史上,監獄に閉じ込められた最初の探偵ドン・イシドロ・パロディ.純粋に孤立した空間で紡ぎ出す,驚倒すべき想像力と虚を衝く奇想.ボルヘスとビオイ=カサーレスの一味違った探偵小説,本邦初訳!

内容説明

身に覚えのない殺人の罪で21年の懲役刑に服している元理髪店の主人ドン・イシドロ・パロディが、273号独房から一歩も外に出ることなく解決する六つの難事件。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

燃えつきた棒

39
そもそも、アームチェア・ディテクティブ物は苦手だ。 バロネス・オルツイの『隅の老人 【完全版】』を読んだけど、どんな事件があったのか、一つも覚えていない。 探偵が椅子に座ったままで事件を解決する、しかも短篇でという話を面白く読ませるのは、おそらく相当困難なことなのではないだろうか? そのためには、まず第一に探偵のキャラクターがよっぽど立っていなければならないだろう。 これは、ヴァランダーやモースぐらいではまだまだ足りず、少なくともフロストか、心理探偵フィッツか、大癋見(おおべしみ)警部ぐらいの強烈な→2023/09/07

市太郎

31
ボルヘスとカサーレスの共著。無実の罪で投獄させられたドン・イシドロ・パロディが難事件を抱えて訪れる依頼人の話を聞き、解決するというチェスタトン風の探偵小説。セリフが長すぎ、人の名前が覚えにくいので、ストーリーが中々頭に入ってこず苦労した。何よりも主人公パロディの人物形成が希薄すぎる。理髪店に勤めていて無実の罪で投獄されてしまったこと以外この男の経歴を知ることが出来ず、心理的な面もほとんど描かれないに等しいので感情移入するのは無理。駄作というわけではないが、事件もあっさり解決してしまい、いささか物足りない。2013/12/12

白義

16
す、凄い、本当にどんな事件が起きたのか、依頼人の余計な自分語りが多すぎてマジよくわからない。そういう推理小説のパロディなのか?と思わせる難物。この語りの徹底的にふざけた感じ、ひけらかしたアルゼンチン上流社会のスノッブ性とか、そういう勢いに飲まれているうちに探偵のイシドロが意外な結末を提示して煙に巻かれたまま読み終わってしまう。だというのに、依頼人が前に出すぎてその探偵が全く印象に残らないのだ。どう考えてもこれは意図的だが、ミステリ自体を迷宮化するこの手法は一種のバカミスアンチミステリというべきなのだろうか2020/12/27

hirayama46

8
ボルヘスとカサーレスの共著によるへんてこミステリ。獄中のイシドロ・パロディの元に依頼人が事件解決を求めてやってくる安楽椅子探偵もの……なのですが、なにしろその依頼人がみんなゴーイングマイウェイ極まる独特の話しっぷりを展開するので、正直どのような事象があったのか判然としません。事件ではなく、語り口そのものが魔境であるかのようでした。そのなかで、比較的長い短編である「サンジャコモの計画」だけは把握できました。一作くらいは普通のものも入れておこうということなのかな……?2019/12/06

おふねやぎっちらこ

5
解決は鮮やかだが、謎の提示が相談者の長口舌で凄く読みにくい。それが6話も続くといい加減嫌になって、最後はよみとばしたので、ちょっと何言ってるんだかわかんない?2021/03/08

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