創られた明治、創られる明治―「明治150年」が問いかけるもの

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創られた明治、創られる明治―「明治150年」が問いかけるもの

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  • サイズ 46判/ページ数 250p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000239028
  • NDC分類 210.6
  • Cコード C0021

出版社内容情報

明治改元一五〇年を契機に創られつつある歴史像の何が問題なのか,「明治百年」との比較を踏まえ検証する.

はじめに……………石居人也/中澤達哉


第?部 「明治百年」と「明治一五〇年」をめぐる論点

1  「明治一五〇年」・〈明治の日〉・改憲 ……………原田敬一
 一 紀元節復活・「建国記念の日」不承認五〇年から
 二 創られた「明治」――「明治百年」
 三 創られる「明治」――異常な顕彰と押し付け
 四 観光資源に動員される「文化」
 五 「日本の強み」・「明治の精神」の先にあるもの

2 歴史研究における「明治」をみる眼――「明治百年」から「明治一五〇年」への史学史として……………石居人也
 はじめに
 一 「明治百年」問題のなかで
 二 「われわれの歴史学」へ
 三 「われわれ」の断層
 おわりに

3 明治はどう教えられてきたか――近代の日朝関係を教える課題をめぐって……………関原正裕
 はじめに
 一 一九六〇年代の日本社会と朝鮮認識
 二 一九六〇年代後半の歴教協の朝鮮をめぐる課題意識
 三 今日の日本社会と韓国・朝鮮
 四 近代の日朝関係を扱う歴史教育の課題
 おわりに――明治日本の朝鮮植民地支配はアジア・太平洋戦争とつながっている


第?部 「他者」と/から「明治」を問いなおす

4 一国史を超えて――アジアの中の明治……………横山伊徳
 はじめに――「明治一五〇年」における近代国家と国際社会
 一 「万国対峙」について
 二 幕府の目指した外交目標
 三 最幕末の「万国公法」と「万国対峙」
 四 維新政権の「万国公法」と「万国対峙」
 五 一八八〇年代の「万国対峙」
 おわりに

5 「明治一五〇年」と朝鮮……………加藤圭木
 はじめに
 一 平和を目指す朝鮮と日本の責任
 二 一〇〇年後の天皇制
 三 朝鮮植民地支配と天皇制
 四 性差別と植民地支配――公娼制度を中心に
 五 侵略史研究は終わったのか?
 おわりに

6 ヨーロッパから明治を問いなおす……………割田聖史
 はじめに
 一 「近代の始点」としての明治
 二 「世界史」のなかの明治維新,「世界の歴史」のなかの明治維新
 三 「明治一五〇年」にとっての「一九六八年」
 おわりに

7 隠蔽される過去――明治とジェンダー……………平井和子
 はじめに
 一 ジェンダー秩序の下で
 二 教育とジェンダー――「良妻賢母」の成立と呪縛
 三 戦時に「輝く」女性たち
 四 セクシュアル「マイノリティ」と近代
 おわりに――「近代化」,「文明化」の物差し自体を問い直す


第?部 「明治」をめぐる現在

8 創られる伝統――可視化される「明治」……………長志珠絵
 一 伝統の創造と近代の交差
 二 「明治」を歴史にする方法――明治神宮聖徳記念絵画館壁画事業
 おわりに

9 戊辰戦争の記憶と地方自治体における「明治一五〇年」……………大江洋代
 はじめに
 一 「明治一五〇年」に対する地方自治体対応とその多様性
 二 多様性の背景――引きずられる戊辰戦争の記憶とその変遷
 おわりに

【座談会】「明治一五〇年」が問いかけるもの……………石居人也/大江洋代/長志珠絵/小沢弘明原田敬一/平井和子/中澤達哉(司会)


おわりに……………小沢弘明


〈巻末資料〉
? 「明治一五〇年」関連施策の推進について
? 安倍内閣総理大臣平成三〇年年頭所感
? 明治一五〇年記念式典安倍内閣総理大臣式辞


日本史研究会[ニホンシケンキュウカイ]
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歴史科学協議会[レキシカガクキョウギカイ]
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歴史学研究会[レキシガクケンキュウカイ]
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歴史教育者協議会[レキシキョウイクシャキョウギカイ]
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内容説明

「明治改元」から150年を契機として、政府やその周辺からは、様々な形で明治国家、近代日本を礼賛する言説が創り出されている。それらの何が問題なのか、近代日本の歴史にどのように向き合うべきか―かつて「明治百年」で創り出された歴史像との比較を踏まえ、徹底的に検証する。日本を代表する4つの歴史学会が共催し、大きな反響を呼んだシンポジウム、待望の書籍化。

目次

第1部 「明治百年」と「明治一五〇年」をめぐる論点(「明治一五〇年」・“明治の日”・改憲;歴史研究における「明治」をみる眼―「明治百年」から「明治一五〇年」への史学史として;明治はどう教えられてきたか―近代の日朝関係を教える課題をめぐって)
第2部 「他者」と/から「明治」を問いなおす(一国史を超えて―アジアの中の明治;「明治一五〇年」と朝鮮;ヨーロッパから明治を問いなおす;隠蔽される過去―明治とジェンダー)
第3部 「明治」をめぐる現在(創られる伝統―可視化される「明治」;戊辰戦争の記憶と地方自治体における「明治一五〇年」)
座談会 「明治一五〇年」が問いかけるもの

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Masatoshi Oyu

4
国家は、明治を日本のサクセスストーリーとしてしか語らない。歴史学の立場からは、国家が捨象する多様な歴史(女性やマイノリティへの差別、侵略と植民地支配等)を指摘し、日本の近代化の歴史が単線的な右肩上がりの物語とされてしまうことに批判を浴びせなければならない。ただし、そうした批判は必ずしも容易でないこともあるという総括を歴史学の側で行っているのは興味深い。2021/04/05

ひとり

2
本書の主編著者である石居人也が重要な提起を行っているので、その提起を論じることから本書の限界を明らかにしたい。石居は「歴史研究における「明治」を見る目」と題した論文の中で1968年に政府主導で行われた「明治百年」記念事業に対する歴史学界の反応を史学史として紹介しつつ、当時の学界が歴史と現在との関係を「われわれの歴史学」即ち1968年の日本政府が明治維新以降の歴史を「発展」の歴史として捉えようとしていると認識し、このような歴史に抗しうる歴史を「われわれの歴史学」として構築しようとした旨紹介する。2019/05/27

OKB

0
本書の内容をあえて一言で述べるとすれば、「歴研らしさ」を感じることができる書、とまとめられよう。歴研の性質については多言を要しないが、本書もその性質が大いに発現されており、その展開する議論はエッジがきいているとも、やや主張が強いとも、言い得よう。個人として、大江論文の豊かな構想力には、感服させられた。

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