知的障害と裁き―ドキュメント千葉東金事件

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知的障害と裁き―ドキュメント千葉東金事件

  • 佐藤 幹夫【著】
  • 価格 ¥2,970(本体¥2,700)
  • 岩波書店(2013/10発売)
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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000238793
  • NDC分類 326.23
  • Cコード C0036

内容説明

2008年9月、東金市の住宅街で女児の遺体が発見される。逮捕された青年には、軽度の知的障害があった。取り調べ、起訴、精神鑑定、公判前整理手続、一審から最高裁に至る一連の司法手続きで、いかなる事態が起こり、何が争われたか。無罪主張の撤回と主任弁護士の辞任をもたらした弁護団との「コミュニケーション」の困難。裁かれることにおける被告Kの当事者としての意思決定、その「自由」と「責任」に起因する根本的な矛盾とジレンマ…。いま、刑事司法と障害者福祉が向き合わねばならない新たな難問が浮き彫りにされる。

目次

第1部 公判まで(「聞き方を工夫しないと迎合的な答えになってしまう」―犯人逮捕と取材の始まり;「ほんとうに女児「殺人」事件だったのか」―いくつかの疑義;「公訴事実三件ともに犯人性はない」―記者会見、そして主任弁護士の辞任;「無罪主張も検討中のひとつだった」―新弁護団の見解その1)
第2部 何が裁かれたのか(公判開始―「間違いありません」;「裁判を受けるのは女の子に謝るためです」;鑑定医が見る「知的障害」と訴訟能力;「証拠のひとつをどうしても覆すことができなかった」―新弁護団の見解その2)
第3部 一審判決から最高裁まで(遺族が訴えたこと―「真摯な謝罪も反省も見られない」;刑の確定―「信じられないです。まったく自分のなかで消化できずにいます」;弁護団への人材から)

著者等紹介

佐藤幹夫[サトウミキオ]
1953年生まれ。フリージャーナリスト。批評誌『飢餓陣営』主宰。更生保護法人同歩会・評議員。自立支援センターふるさとの会・相談室顧問。更生施設「かりいほ」人材育成研修会研究委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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こばまり

64
知的障害者が被告人である際の司法手続きの難しさを改めて思い知らされた。一方でこのような議論が主役になっては被害者も浮かばれまいとの感情も生まれ、やるせない気持ちになった。大いに問題提起となる好著だが出口の見えない陰鬱な読後感だ。2016/05/08

マリリン

39
2008年9月、5歳の女児が遺体となって発見された千葉東金事件。逮捕され15年の刑が決定したのは軽度の知的障害を持つ男性。決め手は自白(雛型からの誘導尋問も考えられる男性の状況が背景にある)・指紋の酷似(一致ではない)・防犯カメラに映った鮮明でない映像。判決に至るまでの経緯が書かれているが、判決に危険性を感じた。弁護側の姿勢の変化、男性のコミュニケーション能力の問題、雛型的な尋問(闇に葬られた感がある取り調べ室でのやり取り)等、判決を急いだ感が拭い切れない。女児のご遺族の心痛は計り知れない。≪1/2≫2020/10/21

Maiラピ

36
読んでる数日間、本を手にしてない時も心がざわざわしっぱなしだった。この本を読まなかったら、こういう問題を知ることも考えることもなかったと思う。少し考えの選択肢が広がった気がする、おすすめの本。知的障害を持った被告人の裁判の難しさ、訴訟能力の有無、自由と責任に起因する矛盾とジレンマ、不毛であるように見えるがこういう事件を少なくするためにも改善する必要がある。プロローグの母親の証言が辛かった。2014/06/05

CCC

9
知的障害者が絡んだ事件はリアル版『藪の中』の様相を呈していた。公判での被告の応対は問題の難しさが伝わってくる。分かってなくても分かったと言ってしまう人間の発言はどこまで信用できるのだろうか? 自白重視とも言われる気持ちを参考にしたがる日本の司法。真実よりも刑の軽重を決める場になっている裁判の現状。そうした要素と障害者との相性の悪さも感じられた。状況をクリアにするために情報公開範囲の拡大が望まれる。しかし現実は「量刑ゲーム」が優先されており、取り調べの密室化や検察の証拠隠しなどの問題は今も残されている。2023/05/15

gtn

9
読み進めるほどに、冤罪の可能性が色濃く浮かび上がる。被告はおそらく裁判の意味が分かっていない。調書も、褒めてもらいたくて、相手の誘導に乗ってしまった感がある。ともかく、最高裁において懲役十五年という刑が確定してしまった。本人は、なぜ今、刑務所に身を置いているのか理解しているのだろうか。2018/12/24

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