河出文庫<br> 復員殺人事件

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河出文庫
復員殺人事件

  • 著者名:坂口安吾【著】
  • 価格 ¥924(本体¥840)
  • 河出書房新社(2019/09発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309417028

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内容説明

昭和二十二年、倉田家に異様な復員兵が帰還した。その翌晩、殺人事件が。五年前の轢死事件との関連は?その後の殺人事件は?名匠・高木彬光が書き継いだ、『不連続殺人事件』に匹敵する推理長篇。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

62
戦前ある一家を襲った謎めいた事件。鍵を握る人物が出征した事で迷宮入りになったが、復員した事によって新たな事件が巻き起こり…。坂口安吾の死によって中絶した作品を、高木彬光が書き継いで完成させた一冊。個人的に探偵小説の合作は無理がある作品が多いように思うのだが、本書もその例に漏れず。高木彬光が頑張っているのはわかるのだが、細かい部分やちょっとした統合性に無理が出ているのである。謎めいた一文の意味等、解明された瞬間コケそうになったし。ただ安吾の遺した言葉でも無理がありそうだし。そういう作品として読むべきかな。2025/03/07

sashi_mono

20
諸事情で未完成のままになっていた安吾の探偵小説を、高木彬光が書き継いで完成させた「巨勢博士シリーズ」の第二弾。前半に比べると後半の尻すぼみ感は否めないが、小説の構想を高木氏が端から練ったわけではないので致し方ないところ。気になったのは作中で重要な役割を果たす「手形」の存在。そもそも登場人物が手形を準備する動機の必然性がとぼしいように感じられたのたが・・・。2020/04/07

Wan-Nyans

19
★★★☆無頼派作家・坂口安吾の未完成原稿に、推理界の巨匠である高木彬光氏が書き足して完成させた長編推理。時代は終戦間もない昭和22年だが、元原稿も古臭くないし、カタカナを多用して読みやすい。書き足された「続編」も文体をマネテ書いた高木氏の苦労が読み取れるし、安吾の意図をアルイミ無視して創作された部分も自分としては楽しめた。ただ、偉大な坂口安吾の完コピはゼッタイにムリだし、読んでいて違和感が無いとは言えないが、セイイッパイの努力は認めたい。安吾の頭にあった本当のケツマツを知ることは叶わないのだから(^^)2019/09/15

乃木ひかり

18
坂口安吾と第二回探偵作家クラブ賞を争い、そしてその刺青殺人事件を安吾にボロクソに否定された高木彬光が本書の続編を書くとはなんの因果か。安吾が書いていたらどんな結末になったのか非常に気になる。ページ数も倍ぐらいになりそう。目が見えない人間がどうやって字を書いて筆談したのか気になる。2019/09/13

kinshirinshi

15
坂口安吾の未完の推理小説を高木彬光が完成させたもの。探偵は巨勢博士、語り手は作家の矢代という、『不連続殺人事件』のコンビが再登場する。高木編では、大矢警部の性格や口調が変わっていたり、安吾のカタカナの真似がくどいなど、気になるところはたくさんあるけれど、とりあえず完成させてくれてありがとうと言いたい。でもやはり、安吾自身による結末も読みたかったな。2021/07/28

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