内容説明
どう手を差し伸べれば、関わればよいのだろう。看護には揺るぎない根拠も、決まった方法もない。医療者・治療者である以前に、関係の当事者として、人に寄り添い、かすかな声や身じろぎの意味を聴き落とさぬよう、目的も方法も捨てて、「ためらい」つつ、傍らにいつづけること…。関わり合う現場で、ほかの誰でもない「その人」の生から学んだこと、そこにこそ、愛や人の尊厳について考えるヒントがあり、実践にホントウに役立つ指針、「そんなときの助け」がある。
目次
1 病の意味を見いだす(「信なき理解」から「ためらいの看護」へ;食と生きざま;生きる技術・生かす技術)
2 パッチングケアの方へ(臨床看護の現場から;ケアの弾性―認知症老人ケアの視点)
3 人に寄り添うということ(臨床テツガク講座;隠すプライバシーで露わとなること;鬱の攻撃性 ほか)
著者等紹介
西川勝[ニシカワマサル]
1957年生まれ。看護師。臨床哲学専攻。大阪大学コミュニケーションデザイン・センター特任准教授。京都市長寿すこやかセンター研究員。精神科病棟での見習い看護師を皮切りに、人工血液透析、老人介護施設へと職場を移しつつ、二十数年にわたって臨床の現場での経験を積む。一方、関西大学の二部にて哲学を学び、その後大阪大学大学院文学研究科に社会人入試を経て入学、臨床哲学を専攻する。九鬼周造の哲学と自らのケア論を織りまぜた論文『ケアの弾性』によって修士号を取得する。看護の実際に即したエッセイ、ケアのあり方をめぐる哲学的考察など、旺盛な執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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