国家を歌うのは誰か?―グローバル・ステイトにおける言語・政治・帰属

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  • サイズ B6判/ページ数 107p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000228855
  • NDC分類 311.04
  • Cコード C0010

内容説明

「国民国家の崩壊が始まったのは、国民の自決権(民族自決権)が全ヨーロッパで承認され、国民の意思があらゆる法的・抽象的制度―つまり国家―にまさることが普遍的に受け入れられたときです。いわば国民は、国家よりもまさっていたのです」(G・スピヴァク)。今日もっとも刺激的な二人の思想家が、新しい政治共同体の可能性を語りあう。

著者等紹介

バトラー,ジュディス[バトラー,ジュディス][Butler,Judith]
1956年生まれ。カリフォルニア大学バークレー校、修辞学・比較文学教授

スピヴァク,ガヤトリ[スピヴァク,ガヤトリ][Spivak,Gayatri Chakravorty]
1942年、インド西ベンガルのコルカタ(カルカッタ)に生まれる。コルカタ大学卒業後、1961年にアメリカ合衆国に留学。現在コロンビア大学人文学教授

竹村和子[タケムラカズコ]
1954年生まれ。批評理論、英語圏文学専攻。お茶の水女子大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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松本直哉

26
アメリカ国歌を街頭でスペイン語で歌った事件を取り上げて、それを反体制へののろしととらえるジュディスの長広舌のあとで、ガヤトリの「国歌は翻訳できない」の一言は、彼女がアメリカ以上に多言語のインドを念頭においているだけになおさら破壊力のあるちゃぶ台返しだった。結局、言語の数だけ国家と国歌があり、絶滅寸前の言語を話す少数の人々も彼ら自身の国家(あるいは自決権)と国歌をもつのが一番いいのだろう。アイヌも、ウチナーグチを話す人々も、小笠原方言を話す人々も。だって、アイヌ語で歌われる君が代なんて想像したくもないものね2020/08/20

よきし

2
不思議な対話集。内容は多岐にわたり示唆に富んでいる。国家は外部への追放から内部に居ながら無国籍とされる排除へと変化したというのはまさに。アメリカでラティーノがスペイン語で国歌を歌うという問題では、やがて英語話者人口を超えるスペイン語であるにもかかわらず、マイノリティとして抑えこまれているという社会的状況をもう少し言及すべきでないか、と感じた。国民国家が一つの言語を持ち得なかったスイスなどを考えると、必ずしも一つの支配的な言語に国歌が必ずしも集約されるとスピヴァクのように言い切れるのかも要検討だと思う。2011/06/06

★★★★★

2
対談というよりは、二人による連続講義+質疑といった感じ。アレントの著作を批判的に引用しつつ、必然的に無国籍者を内包する「国民国家」を解体するための、「自由の行使」の一例として、スペイン語で歌われたアメリカ国歌を論じるバトラー。他方、国家の概念をナショナリズムの偏見から解き放ち、「運転免許証を取るように」再分配構造を扱えるような、抽象的な国家構造を提言するスピヴァク。スピヴァクのパートは、何度も茶々が入っていてちょっと気の毒。2009/09/09

kushuka

1
みなさんおっしゃってますが、あまり対談の体をなしていません。でも両者の著作が気になるけれどいきなりは読めない、と尻込みをしていた自分にはいいカンフル剤になったかも。二人の著作を読んだらまた読み返そうかな。訳者のまとめがわかりやすいので、気になったらまずここから読んでも良いかもしれません。しかしこの薄さで1700円はふっかけ過ぎでしょう。せめて文庫にしてください。2012/12/22

スーダマ

0
アーレントの「人間の条件」を口火に、国家、主権、権力の関係性から無国籍者について考察を深めていく。 普段触れない言葉で綴られる言説は、読んでいて疲れた。 今月はマイノリティに関わる本に縁がある。2017/09/10

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