教室を路地に!―横浜国大VS紅テント2739日

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  • サイズ B6判/ページ数 221p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000225441
  • NDC分類 775.1
  • Cコード C0074

出版社内容情報

黒板を破って登場した初講義から最終講義まで、ゼミから発した劇団唐ゼミ★を生んだ大学での活動を室井尚氏と総括し、現在の状況、文化、教育を根底から問う。

内容説明

60年代に前衛演劇の旗手といわれ、現在にいたるまで一貫して独自の方法で演劇活動を続けてきた唐十郎氏は、1997年から2005年までの7年半、横浜国立大学の教壇にたった。「唐十郎」という存在、そして謎としての肉体と言葉の魅力に魅せられた学生たちは、ゼミから発した劇団唐ゼミを結成し、学外に打って出て行く。本書はその活動を総括するとともに、現在の状況、文化、教育を根底から問う。

目次

着任まで
「黒板破り」の衝撃
「劇」の由来―戯曲探索行のためのメモ
唐ゼミができるまで
演劇がよびさます力
想像力の冒険へ
最終講義まで
「唐十郎」という体験
劇作を中心とした唐十郎略年譜

著者等紹介

唐十郎[カラジュウロウ]
1940年東京都生まれ。明治大学文学部演劇科卒業。63年に劇団状況劇場を結成、67年に『腰巻お仙―義理人情いろはにほへと編』をテントで上演して以来、テント公演を中心に演劇活動を行う。現在、劇団唐組座長、劇作家、演出家、小説家、俳優として活動を続ける。『少女仮面』(69)で岸田國士戯曲賞、『海星河童』(78)で泉鏡花賞、『佐川君からの手紙』(83)で芥川賞、『泥人魚』(03)で読売文学賞、紀伊國屋演劇賞、鶴屋南北戯曲賞をそれぞれ受賞する

室井尚[ムロイヒサシ]
1955年、山形市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在横浜国立大学教育人間科学部教授。日本記号学会会長。主な専攻は情報文化論、哲学、美学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takao

2
ふむ2022/09/17

ひろ

0
劇作家唐十郎が横浜国大で講義をした7年間の記録。大学で起きた出来事そのものの記述に「迫る何か」が感じられず大塚英志の大学論のようなアツさは残念ながらないが、編者であり彼を横浜国大に呼んだ張本人である室井尚と唐との対談が面白い。現実を無化する暴力性が唐の演劇の核にあることを自ら明かしてしまうほど二人の信頼感が強いことが伺える。また編者の「商品化された個性の消費が、自分を徹底的に掘り下げる機会を若者から奪っている」という大学人としての実感から出た言葉がまさに唐が大学にいた意味を述べているようだと思った。2017/07/20

日和下駄

0
アングラ演劇というものへの憧れを高校生の時から持っていて、何故自分はこんなつまらない時代に生まれてきたんだと強く思っていた。しかし、それは遠い過去の記憶であったから憧れなのであり、唐十郎が横浜国立大学に在籍していたのは余りに近く手が届きそうなので届かなかったもどかしさに嫉妬してしまう。だが、今はもう唐は大学にいない。だから僕にできることはこのつまらない世界を少しでも面白くすることなのだ。2015/05/17

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