出版社内容情報
古代中国に生まれ,東アジアの文化に大きな影響を及ぼしてきた「気」の概念.本書は,史上最も精緻な「気」の理論である「運気論」の再構成を通じて,東アジア科学理論の特質を見極め,「気」の自然哲学の可能性と限界を考究する.
内容説明
古代中国に生まれた「気」の概念は、陰陽・五行説として理論化され、東アジアの文化に大きな影響を及ぼしてきた。本書は、気象現象から人体までを統一的に把握する史上最も精緻な「気」の理論である「運気論」をとりあげ、これを批判的に再構成することによって、東アジア科学理論の論理的特質を見極め、気の自然哲学にもとづく科学理論の可能性と限界を考究する。
目次
なぜ運気論をとりあげるか
運気論はいつ生まれたか―『素問』運気七篇の成立
運気論はどう理解されたか(沈括と呉澄による把握;日本における受容)
運気論の構成
運気論の批評者たち―中国と日本
「気」―その思考法と自然像
気の理論は現代に甦るか
著者等紹介
山田慶兒[ヤマダケイジ]
1932年生れ。京都大学理学部卒、同大学大学院文学研究科修士課程修了。京都大学、国際日本文化研究センター等を経て、現在龍谷大学客員教授。専攻は科学史
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感想・レビュー
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